雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

手始めに嵐を呼ぼうぜ

ときどき、無性に観たくなる。日活の無国籍B級アクション映画。

渡り鳥シリーズ、今観ると、都会で馬って結構迷惑だろ。バフン落ちるし。

「嵐を呼ぶ男」は、昔マッチがまだアイドルで近藤監督じゃなかった頃(モタスポ好きにしか判らない表現)リメイクで主演してたけど、やっぱり石原裕次郎の方がいいと思うの。

石原裕次郎といえば、昔マミーとテレビで観た「風速40米」。冷静に突っ込むといくらでも突っ込めるけど、なんか有無を言わせぬ「画面に惹きつけるちから」があって観てしまった…最後、タイトル通り風速40メートルの台風が来てるのに、ビルの建設現場で悪漢と対決。もうちょっと日を選んでも、とは思うけど、まあおもろいからイイや。

「銀座の恋の物語」はご覧になったことありますか?

あれは映画一本の尺で収まってるから楽しめるのであって、あの手の話を週1時間の連続ドラマとかでやられると、疲れるし胸焼け起こすので、唐突なアクシデントに弄ばれる系の恋愛ものは、もうこの映画1本で充分満足です。衣装もおしゃれだしね。

最近の映画で、衣装がおしゃれと思ったのって、そうね「犬神家」リメイク版…って、そりゃあ時代設定考えれば無理もない。あの映画で松嶋菜々子が着ていた銘仙、当時のものを仕立て直したとか聞いたような気が(記憶に濃ゆい霧ががが)。海外の映画なら「グランド・マスター」「ラスト、コーション」も衣装ステキでしたね。いや衣装だけじゃないけど。

 

ああ、日活の無国籍B級アクション映画が観たい。アクションじゃなくても、ロマンポルノ路線に走る以前の日活映画が観たい。こう、休み前の晩に、ダラダラ酒呑みながら、ケタケタ笑ってツッコミ入れつつも、映画全編に漂う「最後まで観客を惹きつけるアトモスフィア」に絡めとられて、ついしっかり頭から最後まで観てしまう、そんな日活映画が観たい。今の映画って、変に現実味ばっかり追求するから、観ていてダイナミクスを感じられないことが多いんだよねえ。リアリティもいいけど、映画を観るという行為に本来備わる快楽原則を忘れちゃダメでしょ。だから押井守三池崇史庵野秀明の映画ばっかり観ちゃう私のような客が出てきてしまうのよ。

 

話がずれた。

 

立喰師列伝」ケツネコロッケのお銀のエピソードに限らず、様々な小説やルポ、笠井潔先生の大著「テロルの現象学」などに触れると、昭和30年代って、すごくエキサイティングで今よりもはるかに面白い時代だったのじゃないかと思います。つくづく、つまらない時代に生まれてしまったもんだ。

しかし、つまらんつまらんとしかめっ面ばかりしていても、つまらないまま終わるだけなので、同じ体力消耗するならなんか面白いもんを探さないと。

手始めに動画配信で「嵐を呼ぶ男」でも探すか。