あとひと月も経てば桜の時季ですね。
うちの向かいのグラウンドには、桜が何本か植えられてるんですがね。
そのうちの一本が、ちょっと怖ろしき桜なんですよ。
どう怖ろしいのかって、それがですね。
妙に開花が早いんですよ。他の木よりも。
他の桜が五分咲きぐらいの頃には、もう満開にならんとしているんですよ。
毎年、それを見るたびに思うんです。
根元にヤバいもんが埋まってるんじゃないのか。
まあ、アレですね。とうらぶ花丸で宗三が言ってたアレですね。
もっとザックリ言っちゃうと、坂口安吾の「桜の森の満開の下」。
桜の下には女が埋まっているのです。
ホントもうすんごい早く咲くの。これね、日当たりだの、夏の祭りでこいつの根元にゴミ集積してたりするけどさ。そういうのを超越してるの。絶対にアレ、根元になんかアブナイなものが埋まってるよ絶対。
だからこの木のことは「桜の森の満開の下」と呼んでいます。
今年はちゃんと、それっぽい花見をしよう。今年こそ。
天気のよい休日に、向かいのグラウンドとか駅前の上水沿いとか、そういう手軽な徒歩圏内で済ませずに、お昼になんかおいしいもの買って、ちょっと散歩に出る感じで、日差しが暖かいのにあたまラリパッパになりつつぶらぶら歩いてみたり、小腹が減ったら喫茶店でお茶でも飲みつつ、のんびりと写真でも撮りながら歩きたいですね。
お茶は自分で淹れて水筒とか持つとして、和菓子屋さんでマンヂウとか、春っぽい練り切りとか買って食べるのもいいですね。
あとそうね、自転車でちょっと遠出するのもアリ。で、外でお昼食べて、お茶飲んで、自転車の往復で運動にもなる。いいじゃないの。
この近辺で花見できるのってどこだろう。調べておこう。