雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

宝石の国の子供兵たち

一日ダラダラしてました。

日中に「宝石の国」の未視聴ぶんを観ましたが、ちょうど更に過酷なことになる辺り。みんなが冬眠してる間に、アンタークチサイトについて修行しようとしたものの、腕をなくした上に目の前でアンタークチサイトが自分をかばって破壊され月人に連れ去られ、とフォスはトラウマ抱えて、腕に仮付けされた合金がうまく融合したのが幸いして自身は助かったものの、精神的な傷はでかくて、冬の間に先生のもとで修行を重ねて腕の合金を自在に操れるようになりはしたものの、春にみんなが目を覚ました頃には、もうあの無邪気なフォスはすっかり影が薄くなってしまって、きょうだいを取り戻すために闘う、ストイックな戦士になってしまっていて、あの変化は、観ていてとにかく痛々しかった。

あの、アンタークチサイトが砕かれながらちょっと笑って「出てくるな」と合図してみせた、あれを見てしまった瞬間、もうフォスは永遠に「どじな末っ子」ではいられなくなってしまった。いやでもおとなにならざるを得ない、みんなに守られる子供ではいられなくなった瞬間だったんです。

ずっと冬にしか動けず、先生と2人だけで闘っていたアンタークチサイトにとっては、眠れずに自分にくっついていたフォスが、世界をちょっと広げてくれたと感じられたのでしょう。だから、誰かと行動するのは苦手だとこぼしていたにも関わらず、最後には笑顔でかばってみせた。

でもフォスにしてみれば、そのくらいに自分のことを認めてくれたきょうだいとの別れ方がそれじゃあ、もう今までのような子供のままではダメなのだと思い知らされもするでしょう。アンタークチサイトが砕かれる瞬間を夢で何度もフラッシュバックするほど、自分を責めるようになってしまいましたが、追い込まれると更に自分の身を危険なところに晒したがるのは、もうみごとなシェルショックですよね。

体の一部をなくすたびに記憶もなくし、だいじなものを失いながら、なぜ闘おうと思ったのかという動機すらなくしながら、闘うための技やちからばかりが身についてゆくフォスは、見ていると紛争地帯の子供兵を思い出してしまって、非常に痛々しいです。

奪われたものを取り戻せるのか、あてすらないけれど、闘うことしかわからない。闘うだけの毎日で、気がつけば昨日のことと10年前のこととの区別すらあやしいけれど、とりあえず闘えるうちは生きていられる。

アンタークチサイトを取り戻すまで、フォスは自分を許さない。そういうところに、あの子は行ってしまいました。

アニメ版は学校が月人の襲撃を受けたところで来週に引きですが、まじでこの後どうなるんだ。

慄きつつ次回を待ちましょう。