雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

私の推しが一時的にとはいえミイラみたいになってたけどいいのそれでも好き

きのうは何ていうか、アレだ、やっちまったわけですが、もう我ながらだめだコレ。

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ハイ! ついにやらかしたよー! きのう散々ついったで「萌えの過供給」「ちょっとずつ摂取しないとショック死する」なんて言ってて、言ったそばからコレだよ。

まあ案の定、今瀕死です。ええ。

まさかね、5巻6巻でもう一度お豊に関ヶ原に立ち会わせて、しかもやっぱり捨てがまりをさせるってのがね、もうね、たまらんやら心配でしかないやらどうなるの私は。

あんなに朗らかに命を投げ出されると、もうお豊推しとしては、それでこそお豊と思いながらも、主人公が死んだらどうするんだコレと不安にもなるし、でもさあデストロイヤーがカッ飛んで来てるってことは、デストロイヤーが引っ掻き回してくれることを期待してしまいもするわけですよ。これでお豊とデストロイヤーが出会ったら、磁石でいえば同じ極な2人が揃って、木苺じいちゃんとスキピオばりの怒鳴り友達コンビ爆誕結成でしょ。何それ胸熱。頼むから間に合ってくれデストロイヤー。お前だけが頼りだ。

んで。

「何度呼んでも出てきてくれなかった」近藤さんと沖田君があのタイミングで出てくるってのが、土方さんが無意識に抱える色々なもんを雄弁に物語っていて、すごく染み入るものがありました。

「憎んで恨む相手がいるから生きながらえられていた」という、エンズのほぼ全員がそうであろう事実を突きつけながら、土方さんが欲しくても得られなかった「もののふ」という評価をあっさりと即座にしてくれた不倶戴天の敵が、いなくなってしまったときに何をもって自身の存在を支える核にするのか、というこれ以上ない厳しい問いかけ。同時にあんなに憎かったお豊が「立てなくなった」「腹ば切ろうにも刀もダメになった。お前の脇差ば貸しちくれ」「(お前に斬られるなら)合戦じゃものな、是非なか」なんて、サクッと弱いところ見せちゃって、しかも自分の力量をすごく認めてくれてるフシのあること言ったりなんかして、もうどうしていいのかわからなくなっちゃうよねえ。

土方さんはずっと認めてほしくて、でも得られなかった「もののふ」として生きる自分への評価を、よりにもよって薩摩兵子の源流とでもいうべきお豊に、出会った瞬間に認められちゃって、しかも2度目に顔を合わせたときには実力をそれは高く買われて、たぶんエンズとしての存在のありよう、とにかく目にしたもんすべてに怒り恨み憎しみをぶつけるというあり方に、少し揺らぎが出てくるのじゃないかと思うんですよ。いや、本誌追いかけてないから、あくまでも6巻まで読んでアニメ1期を観ただけの予測でしかないんですが。

エンズの面子を見ると、ジャンヌたんがいい例だけど、ほとんどが恨みつらみ憎しみだけでいっぱいになっていて、頭の中、視野のうちに他者がいないんですが、土方さんはよりにもよって一番憎い相手に最高の評価をもらってしまったことで、ちょっと視野が広がったのかな、という感じがします。何でこいつはこんなに自分を高く買っているのだろう。こいつの目に俺はどう映っているのだろう。そんな疑問が芽生えてきそうな、些細な疑問からモノの見え方が変わってくる、そんな予感。

それにしても、お豊推しとしては「推しがにこにこ上機嫌で死地に立つ」って状況がもう、お豊が輝いてるのが嬉しくはあるけどつらくてつらくてしゃーない。ノブノブがやっぱり心配で後ろ髪引かれて残ってると、ドワーフのおっさんらに「信が見とる。手ェ振れー」って、満面の笑顔で楽しそうにじゃあなー! って手ェ振ってて、朗らかで子供みたいな顔で笑ってるだけにつらいです。頼むよ……生きてくれお豊……。与一っちゃんに「命なんかいらん」なんて言ってたけど、やっぱり対黒王軍の本陣で、親方が新しい武器開発したって見せると一緒にガハガハ笑っててほしい……ごはん山のように食べて、ハー、ってため息ついて腹一杯になっててほしい……。

それにしても、おひい様と晴明は紫と何がしか関係がありそうな雰囲気を匂わせてますね。あの世界に送り込まれるにあたって、何かしら大まかにでも目的やら説明やら、何をしてほしいのか、など話を聞かされているんだろうか、なんてぼんやりと考えております。でなければ、晴明のあの異様なほどの使命感の強さや、おひい様が紫に文句言ってたりしますが、ある程度の交渉なり対話なりがなければ出てこないよね、そういうの。

 

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ところで、おひい様のこの顔かわいいよね。

あとやっぱりおひい様、土台がビュリホだからメイクに気合が入りすぎて盛りが強くなるとケバくなっちゃうの、原作だとよりわかりやすかった。もうさあナチュラルメイクにしときなさいよ。おひい様ビュリホなんだからさあ。

 

で、すげえ真面目なことを言うとね。

ドリフの何がすごいって、君主の本質や戦争がいかにして起きるのかというメカニズム、人間のステキな面醜い面、歴史を学ぶことで現在を生きるものにどう活かされるのか、といったことをしっかり描いている上、その他にも色々な点に注目して読み込んでいける懐の深さですかね。隙あらばひたすらお豊のことばっかり言ってるようにしか見えないだろうけど、それだけでこんなにギャアギャア言わないからね。私は今あげた要素の他にも、黒王が自身の過去について語った言葉から「人は人を救えるのか」というところも見ていこうと思っております。自身の体験から人を救うことを断念し、人であることも捨てた黒王、その黒王に対し戦いを挑み、追われる人をまとめ、共に戦うことで救おうとしている晴明。この2人がどんな道を行くのか。

食わず嫌いしてる方がいたら、もったいない話で、とにかく多層的な読み込みができる作品だから、いっぺん読んでみてほしい。できるなら「ヘルシング」と併せて。人間には呆れるほど無限の可能性があるのだということを、こんなに力強く描いてくれる作家、そうそういないですから。ただお豊やベルナドットさんがカックイイだけではないんだ。それだけのスケールと語るべき命題があるんだ。

 

頼むぜデストロイヤー。お前だけが最後の望みだ。

あとねえ、ヴェルリナ攻防戦のあとに与一っちゃんとエルフのみんなでお豊の怪我縫ってたけど、あそこにまざりたい。まじで。看病したい。まじで。シャラ、私と替わってくれ。な。