雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

それは安易な救いなどではなく

夕飯のあとにまたジャックダニエルベロベロしてます。

えねっちけの「マルタの鷹」ですが、時間までにねむみがこなければ観ると思います。

 

改めて「魔法使いの嫁」1話から観てますが、チセがとにかく危なっかしい。

嘘でもその場の気まぐれでも「家族」と言ってくれて「ここにいていい」と言ってくれたのはエリアスだけだった、という理由で、盲目的と言っていいほど従ってしまう。まあ、そこに至る出自を思えば無理もないかと思いますが、その事実と、価値などないと思っていた自分にバクダンみたいな金を積んで、それも即金で取っ払いまでして買い取ったひと、というのもあるせいか、エリアスは絶対的な存在になっちゃってるんですね。

で、最初はチセを中心にして物語が進みますが、やがて、エリアスを通じて知り合ったおとな達からの話で、エリアスがどんな人物なのかが語られていきます。

そこで垣間見えてくるのは、永劫回帰の放浪ではなく、生々流転の多様性とゆらぎに可能性を見出した魔法使い。何百年の長いときを生きたおとこは、限られたときにしか留まれない子供を手元に置くことで、自分の何かを変えられるのではないかと考えたのでしょう。

この漫画すごいわ。

ただチセの成長や救いを描くだけでなく、同時にエリアスの救済や、才能あるものがあらわれにくくなって先細っている魔法使い、魔術師の行く末も複層的に語られていて、色々な読み解き方ができる。ご高齢の方ならチセの嫁ぎかたを見れば、戦前戦中のお見合いも満足にせずに結婚が決まって、式の当日まで相手がどんな人なのか知らない時代のそれを連想されるかと思います。親同士が話を決めていて相手のことを知らない。どんな人が自分をいくらで買うのか、その時がくるまで判らない。

だからアニメ初見で、真っ先に私が思ったのは「昭和の嫁のようだ」でした。

恋や愛でなく、覚悟で嫁ぐ。

 

さて、ドラゴンの国でドラゴン保育園ターンが始まったので、ジャックダニエルベロベロすることにします。

ベロベロベロベロベロベロベロベロ。