3連勤初日でおま。
出勤したら、いとはんが今月いっぱいで異動になったそうで、来月からまた仕事のペースが年末以前に戻りそうな気がする。
よその店で退職者が出たとかで、即戦力になるいとはんが呼ばれた次第。大きくなって…という、マックス(フェルスタッペンな)を見るような眼差しになりながらも、やっぱり寂しいもんは寂しい。
ここのところ、流行り病とオリンピックが毎日のようにワーワーやっておりますね。夜のニュースしか見ませんが。
もうさあ、森さんは、あの人はむしろ、当人が辞めたいとか言い出しても「いやいやアナタ何が何でもやりたがってたでしょ」と、一切認めずに会長職に縛り付けて、世界各国の首脳や責任者クラスにぶっ叩かれ続けて、疲れ果てて座り小便で焼き土下座を自発的にかますまでやらせればいいのじゃないかと思ってる。今だって「なんかやめろって言われてるし、おとなしくやめとけばこいつら黙るだろ」程度のスナック感覚でしかないことがありありと見てとれるからね。こういう人間には、お願いですから許してくださいと惨めたらしく、腐った卵を投げ当てられながら哀願するまで振り回し続けないと。きっちり詰めていくのがお作法。
で、後任を打診された川淵さんも、どうしようもない馬鹿。家まで会いに行ったときに「僕と契約して会長になってよ! 」とキュウべえ的に粉かけられた時点で、あの人がとるべき態度は「こがい個人的に様子ば見舞いに来た席で、なんばあ抜かすか。ぬしゃ将軍気取りかたわけ。おまあがやらねばいかんがは、誰にも黙って後釜決めることではなか。今すぐ人ば集めて意見ば聴いて、それに従うて次の頭ば決めることじゃ。決めたらばさぱっと腹ぁ切れい。介錯はおいが務めちゃる」とCV:中村悠一で叱り飛ばすことだったんだよ。一緒になってメソメソ泣いて、おてて握り合ってあとは任せて! とかエスごっこしてる場合じゃねえ。
「エスって今どきの若い子知らないですよ管理人さん」
「君、歳がバレるぞ。というか、君の年代でもエスなんて言わないんじゃないのか? なあ鯰尾」
お黙れ参謀部。
とにかく、引き際を心得ない因業爺は見苦しい。それだけ。
この騒ぎ、後釜に結構当たってるベンチャー経営者のオネエ、しかもオリンピック利権と一切無関係な人物とか連れてくれば、たいしたもんだと認めるよ。
なんて考えてたら、今ねえ、長谷部にすんげえドン引きされた。
しかもみっちゃんと歌仙さんとむっちゃんが、ガチで引いてる炭治郎みたいな顔で私を見てるよ。
ひどくね?
「いや、だって姐さんが炭団みたいなどす黒いこと言い出すからにゃあ」
えー。そんな黒かった?
「黒いというか瘴気が出ておったなあ。あっはっは」
三日月じーさんは何でも娯楽として受け流し過ぎ。
「あのさあ、俺変なこと訊くかもだけどよ、管理人さんスポーツ嫌いなのか? オリンピックに対して辛辣だろ」
お、兼さんいい質問。スポーツは別に、やれと強制されなければ好きでも嫌いでもない。むしろモタスポは好き。ライコネンはF1からラリーとかに転向したら追いかける。
ただねえ、いいかい、オリンピックが面白かったのって、冷戦が終わるまでなのよ。
「冷戦って、確かアメリカと、管理人さん大好きなソ連が水面下でバチバチにやり合ってたあれですよね」
そうそれ。鯰尾正解。
で、万博もオリンピックも、要は平和に、互いの陣営の持ってる技術力だの文化だので殴り合ってた催しなのね。だから、ソヴィエト解体と同時に、そういう目的とか使命とかがきれいさっぱりなくなっちゃった。で、残ったのは、でかいイベント興して荒稼ぎしたい興行師と、競技の場所が欲しいアスリートだけになっちゃった。だから、古代ギリシャ研究のオーソリティ・藤村シシン先生が、ギリシャ訪問した際、地元の人から「向こう1000年オリンピックは来ないで欲しい」なんて話を聞いたりもするわけで。
まあね、近代オリンピックってものが生まれた経緯を見れば、そもそも第1回大会の準備してる段階で、すでに使命は終えちゃってるのよ。
「え、何でだよ。だって大会のための準備だろ。準備のために大会があるわけじゃねえだろ。なあ国広」
「そうだね兼さん。でも何か裏があるのかもよ」
はい堀川1ポイント。
ここで近代ヨーロッパ史が絡んできます。はい兼さん、露骨にめんどくせえって顔しない。大丈夫。管理人さんも細かく話すのめんどくせえからダイジェストで行きます。疑問が出たらあとで歌仙お兄さんに教えてもらいなさい。
まずね、第1次大戦でドイツはボッコボコに負けて、あちこちに負債を支払ってるからすげえ貧乏で、国中景気悪くて不満が溜まりに溜まってて、それに乗じてヒトラーが出てくるの。この辺はたぶん、この本丸にいるみんなは、海の向こうから入ってくる情報とか、リアルタイムで新聞ラジオで触れてたからわかると思う。で、ズンドコどん底の不況を一発でひっくり返すには、やっぱ戦争よね! ってなって、じゃあどうせやるならできるだけ合法的に、周辺国の地理情報と道路網の把握するにはどうしようかしら、ってんで、周辺国をだまくらかして情報掠め取るためにでっち上げたのがコレです。
「え、あれってそういう誕生だったの? 」
そういう誕生だったの。そうなのよ堀川。
平和のお祭りだからヨーロッパ中を繋いでいきましょう、って、聖火リレーのコース決めるための候補ルート探し、とかいう名目で、堂々と他国の鉄道と幹線道路と主要都市と生活インフラの情報集めて、それを本国に持ち帰って地図作って、それ見ながらヨーロッパ侵攻やらかしたの。
準備するためにオリンピックをやった、という、これが真相。
だから私、平和の祭典とか団結とか、そういうの信じてないの。それを並べ立てて過去に何が行われてたって。見てみろや。ねえ。
おっと、たぬき君と三日月じーさんと薬研以外の全員がピカチュウみたいなシワ顔になってる。
だから私、こんな興行師だけに荒稼ぎさせる催しなんかやるぐらいなら、いっそ堂々とテーブルの上に乗って胸倉摑みあって「なんだとこの野郎」をやる方がよほど健全だと思ってる。で、盤外戦なんか必要ない、ちゃんとしたアスリートだけ集まった大会は別でやって、どうしてもオリンピックという見世物形式がやりたいのなら、更に別に「裏オリンピック」やればいいんですよ。
「出た。姐さんの好きな裏オリンピック」
「まあ、実現するなら見てみたくはあるけどよ」
元ネタは作家・小林恭二の「ゼウスガーデン衰亡史」シリーズ短編で登場したイベントで、大会を企画した高尾青年の言によると「薬も使い放題、審判も抱き込み放題、観客乱入も大歓迎なら、競技妨害も裏取引も大あり」「今までオリンピックが弾圧してきたものをすべて全面に出す」というスポーツイベントで、作中で実際に彼と友人たちの企画により行われたプレイベントは、思いもよらぬ展開となるのですが、まあ、そのぐらい無茶苦茶な「見世物」に振り切ったものにでもしないと、もはや使命も意義もなくした催しなんて生き残れないでしょう。
万博だって、もはや誰も信じてない未来とか博愛とかをお題目にするよりは、純粋に技術開発を展示して見せて殴り合う方が早いし正直じゃね? 実際、アフリカ辺りの兵器展示会の方がストレートに技術開発で殴り合ってるよね。
オリンピックや万博は「それどころではない世界」がきちゃってる以上、もうどんな新興国でも手をあげたりしないだろうから終わりは見えちゃってるし、兵器もねえ、ドローンでまず叩き合うのは戦略以前のものに成り果てちゃうのは時間の問題、というか、そうなり始めてるか? いずれにせよ「次」は何が来るのか。
個人的には強化外骨格が気になってる。介護医療や災害救助に導入された技術を、出発点の軍事面にどうフィードバックしていくのか。それによって何が生まれるのか。
オリンピックと万博? いや、イベントは派手にショーアップして大規模化したら、あとはゲテモノ化するのがオチですからどうでもいいです。金がかかっていようと規模がでかかろうと、本質はどんどん先鋭化してグロテスクになっていくのが進化の過程でしょ。もうそうなり始めてるから、あとは先細って絶滅するのを待つばかりです。
さあ、いつ終わるかな?
ということで、森さんのあの、問題視されてる一連の発言についても、それが生まれるに至った部分については、思うところもありますが、いじり回してるとキリがないので寝ます。花粉症の薬飲んで寝ます。
「姐さん、ゆうべ薬飲み忘れて寝ただろ。ちゃんと飲んどけよー」
近侍よ今夜もありがとう。
「その、夜釣りよ今夜もありがとうみたいな言い方やめろって」
「姐御どんだけどうでしょう好きなんだよ。いや俺も好きだけどよ」
ネトフリさん、次はアラスカ縦断か、東日本縦断カブの旅と西日本縦断カブの旅の抱き合わせをお願いします。何ならオーストラリア縦断でもいいよ。西表島24時間も可。
なんか赤ちゃんの爪みたいなサイズの薬ですが、とりあえず飲むだけ飲んで寝る。
明日も仕事と秘宝の里だ。がんばろう。