今日は出勤早いから早く終わると思っていた頃が私にもありました。
棚卸しで10時に帰ってきました。
夕飯はあまり腹が減っていなかったので、近くの星乃珈琲でお茶飲んでホットドッグで済ませました。この程度なら、帰ってから軽く何か腹に入れて薬飲めば無問題だろうという判断。
で、終わって帰って、明日また早いんだ。どうなっておるのか。神よ何を考えているのか。とりあえず神に訊いてみよう。
どうなっておるのか。
「俺に訊くな」
なんですってクシャーッ!
違う神に訊いてみよう。
「確かに俺たちは一応神だがなあ」
「付喪神なので専門外でございますね」
「私も、腫れ物を治すくらいならどうにかできるけど、そういうのはねえ」
んもー、違う神!
「姐さんどうだ! これかけて出陣すれば『面白メガネをかけずにいたら検非違使に粛正されました』なんて事態を避けられると思うんだが」
「それはないと思うよ鶴さん」
話を聞けよ!
「てゆうか俺ら、そういうのは専門外だからな。誰に訊いても似たようなもんだろ」
「僕ら、戦うことはできるけど、運命に干渉するのは専門外だもんねえ」
「そういうのはもっとガチ目の神が担当してるぞ」
あー、あそこな。例えばあの、清水の近くの、
「おっと姐さん、あからさまに場所や名前を挙げるのは無粋だぜ」
「同じ清水なのに、あそこの恋の神様の名前が出ないって、ご婦人としてどうなんだろ」
え、何みっちゃん、私に色恋でテカテカして欲しいの。でもそんなことになったら、みっちゃんすげえやりにくくなると思うよ。それになあ、私は本丸のみんなの管理人さんだからな。アイドルが結婚しないのと同じよ。
「アイドルは妙齢になれば引退して結婚するぞ。なあ光坊。80年代はそれでたまに大騒ぎになったよな」
「うん。そういえばあの当時、同じ蔵の中にいた仲間でキャンディーズが好きな子がいて、解散したときもショックだったみたいだけど、蘭ちゃんが結婚したときもかなり落ち込んでたね」
あ、意外と付喪神の皆さんもそういうのあるのね。
「そりゃあるさ! 現に俺は島田陽子ファンだ! 」
うちの男士だけかと思ってた。
「ちなみに歌仙はグレース・ケリー好きらしいぞ」
あー、わかる。気品に溢れてるもんな。しかもモナコ大公と結婚して引退、だなんて、ガチの姫君だしね。
「あと鰐淵晴子も好きみたいだぞ」
あの方も血縁たどるとハプスブルグ家に繋がってる、やっぱりガチのお姫様! うん、歌仙さんやっぱりああいう品のある女性好きなんだな。ただただ美意識高いだけでない、芯の通った何かを感じる。さすがや。
「お茶が入ったよ。僕がなんだって? 」
いや、永青文庫で歌仙さんの本霊にお会いしたんだけどさ、シンプルながらこう、手元の辺りにフワッとアクセント的に匂いがあって、さらっと「秘すれば花」を体現してて、粋と雅さが呼吸するように同居してたね。って話をしてた。
「いや、そんな、ほめすぎだよ! もう! 明日は早いんだから、程々で寝るんだよ! 」
うん。ありがとうカックイイ歌仙さん。
「そんな、和泉じゃないんだから、おやめよ。おやすみ! 」
おやすみー。
「…君、歌仙扱うのうまくなってないか」
気のせいだろ。
「おそろしい子! 」
月影先生の白目やめれ。
さて、うちの歌仙さんの好みのタイプが判明したところで、軽く何か腹に入れて薬飲んで寝ます。
「明日は早く帰れるんだろ」
たぶんな。なので帰りに接骨院寄って帰る。
「明日はちゃんと起きろよな」
おう。だから枕元にいらん恋バナ要員送り込むなよ。
「次は誰がくるかお楽しみにな! 」
いらんて。やめれ。
明日は早く帰っていろいろやるぞ。