雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

おそろしい植物とおそろしい大金の話をするなど

仕事して接骨院行ってきたので今日は呑んでいい日。

「ん? なんだ、麦茶か? 管理人さん、さっき冷蔵庫に次の麦茶を仕込んでいたな。あれのことか? いくらなんでも、さっき仕込んで即座にはできないだろう、気が早いな! 」

いや、泡の出る茶色いやつ。

「ホッピーか? 子供ビールか? 」

ドン包平は私を幾つだと思っているのかね。

「年齢二桁などまだまだ子供ではないか! 」

自分と比較するんじゃありません。

 

この前、ミントを植え直した鉢ですがね、植物おそろしい。

水曜の段階がこちら。

ミントの鉢には土がもりもりなだけで、まだ何もないでしょう。

で、これが今朝こうだ。

おかしいだろ! なんだよこの生命力! 福ちゃんと「多肉の生命力こえーよな」って、サー(リドリー・スコットのことな)の映画「プロメテウス」の話したのおとといだぞ。中1日でこんなんなるか? そりゃ根は生きてたけどさ。生きてるところだけサルベージしたけどさ。

この先どうなるかはわからんけど、しばらく経過観察します。

 

そうそう、さっきニュース見てたら懐かしい名前が出てきましてね。驚いた。

紀州ドン・ファン、遺産の処遇で遺族が裁判起こしてたみたいですよ。当人の筆跡で遺産は全部在住していた市に寄贈すると書き残していたのが、実兄が不服申し立てて裁判起こしていたようで、調べれば筆跡も体裁も当人が書いたものと鑑定結果が出たそうで。

まあなあ、遺産の額が億越えじゃあ、欲の皮も張るだろうが、実兄ってもう80越えどころか90近かろうに、金はあらゆるものを狂わすんかのう。

「あー、確かそのおっさん、あれですやろ。きれえなネエちゃん何百人と遊ぶとか遊んだとか言うてはったお人ですやろ」

そう。そんで若い嫁もらって、その嫁に遺産目当てで殺されたのな。

「わかりやすぅ」

「まあ、手前ぇで稼いだ金を何に遣おうと自由ではあるがよ、いいおっさんがそれを理由に働くかね」

まあそう言うなって。世の中にはいろんな人がいるんだよ。

「人間ってわかんねえよなー。俺なら、仲間と一緒になんかうまいもの腹一杯食べるために仕事がんばるけどなー」

「俺は本丸の財政潤わせるために、こじゃんと働くばい」

またなんかかわいい話してる!

「あのおっさんもなあ。金の力で、手前ぇの歳に似合わねえ若いネエちゃん集めて、本当にそれだけが生きる上での目的なんだったとしたら、それもまあさもしいというか、つまらねえもんだよな」

あ、ましゃもそう思う?

あのおっさんの人生のテーマが女性なのはまあ、百歩譲ってそういうもんなんだと飲み込めもするが、だが一人の決まった女性、奥さんでもガールフレンドでも、そういう相手としっかり向き合って付き合うわけでなく、ただただ若いネエちゃんを数だけ集めてってのは、なあ。年相応の成熟とかソフィスティケートされた人格とか、そういうものが抜け落ちていたってことなんだろうな。

「なんやろ、大奥とかチウ国の後宮とかに憧れてはったんやろか」

それにしたってさあ、なあ。ただ若い娘っ子並べたところで、何の思考も思想も感じられないぞ。ああいうものを成立させるには、何がしかのでかい背骨になる思想なり目的なりがないとダメなんよ。それこそ後宮やハレムや大奥が成立しえたのは「国家の統治者を産み育てる」というでかい目的があって、そのためにソフトもハードも充実させていくシステムを作る大義名分が受け入れられてきたからで、個人がそれを真似ようと思ったら、金の力だけでなく、人間的な面での魅力や、それを作る教養や思慮の深さを持っていないとダメだったの。

「金とちんこだけじゃなあ。何の説得力にもならねえだろ」

身も蓋もねえが肥前君の言う通り。

「しっかし、そんなに憧れるもんかね。『俺』の持ち主の中にゃ、小せえ藩だが別式の嬢ちゃんもいたみてえでな、そういう場所の雰囲気は知らんでもねえが、それなりに苦労はあったと思うぜ? 」

え、ましゃそうだったの。別式って、城の奥座敷に勤めて護衛する女性だよね。それなりにいいうちの娘で、かつ腕が立つ女の子でないと就職できないやつよ。

「俺は数打ちだからな、同輩は意外といろんなところにいたんだよ。子沢山の町道場の師範だとか、女郎屋の付け馬の護衛だとか、お城勤めの侍だとかな」

道理で世慣れてると思った。

「そうか、同田貫はそうした同位体たちの記憶を引き継いでいるからこそ、よくものを知っているのだな」

ドン包平は感心の仕方がすでにいいうちの子だな。

まあ、それはいいとしてだ。懸命に働いて財産を築いて、そこで今度は人格の成熟のために教養を身につけようとかでなく、ただただ手当たり次第に若い娘っ子と遊び呆けるというのが、私にゃ謎でな。単純に何も考えてないだけなのか、それとも世間に対して「お前らが期待してるのはどうせこんなもんなんだろう」と皮肉って金をばら撒いていたのか。

前者ならただのバカだからどうということもないが、後者だったとしたら、凄まじいルサンチマンを抱えて生きていたってことで、その荒涼とした心境がおそろしいと思うんだよ。少なくとも、そういう虚無に耐えられる人間は少ない。

「まあ、バカにしても皮肉屋にしても、最期があれじゃあしまらないな」

「若い娘が、父親通り越して祖父さんでも通りそうな手前ぇと添うってのがおかしいと思わなかったってあたりでお察しだろうと思うぜ」

同田貫肥前もなかなか辛辣だな。だが俺も否定はできん」

「女は怖いゆうのんは、ほんとの話でしたわ」

ほんと、こえーよな。

「姐御だって一応女だろ」

「あんた自分の性別忘れてんだろ」

「管理人さんも別の意味で怖いですわ」

ひどいよみんなして!

「安心しろ、管理人さんも確かに女人だが、それでも俺たちは管理人さんの刀だ! 何より管理人さんは、この刀剣の横綱たる俺を、決して粗略に扱うことはないからな、見どころがあるぞ! 」

慰めているおつもりかドン包平。なんかしょっぺえ気分になってきたな。呑む。

「よっしゃ大将、俺たちと呑まねえか。日本号の旦那はいねえから、落ち着いて呑めるぜ。ツマミなら歌仙がその場で作ってくれるからな」

至れり尽くせりだな。鶴丸がいるのが気になるが、まあいいか。

「君の酒量は僕がしっかり確認していくからね。程々のところでやめさせるから、そのつもりでね。お酒は適度に楽しく、だよ。いいね」

さすがは兄や、絶対いいよって言ってくれないやつだ!

寝る支度してから始めよう。明日は休みだからな、ゆっくりするぞ。