仕事終わったら雨降ってやがる。
仕事上がりぎわには、春先に異動してきたチーフのニイちゃんに「今日は呑める日ですね」とか言われて俺の飲酒サイクルを把握されてるし、もうこれ今日は呑まないで寝るか?
「それは大変にいいことだと思うよ。お酒に頼らず睡眠をとるのは体にもいいからね」
「よし、茶を飲んで寝るか」
「嘘だろあんた」
「酒なしだなんて、そんなの姐さんが耐えられるはずねえだろ。なあ国広」
「そうだね! 管理人さんはお酒が大好きだもんね兼さん! 」
「だよな! 」
「肥前君、管理人さんはお酒が好きなようだけど、そんなにおいしいものなのかい? 陸奥守君も楽しそうに飲んでいるだろう。僕も試しに少し飲んで、」
「やめろ先生! 先生はおととい奈良漬乗せてた小皿の匂いかいだだけでベロベロになるじゃねえかよ! 」
「それ、もう酒が体に合わないとかいうレベルじゃないよねえ。いくらアタシでもおっかなくって勧められないよ」
「よし、姐御あとでツマミ買いに行くぞ。本丸の平和を守るためだ。割り切れ」
まじか。褒めてくれたの歌仙さんだけじゃん。
他は全員ひどいのだが。どうなっておるのか。
「大変ばい! 」
「そんな、大将が! 」
「管理人さんがお酒を呑まないなんて! 」
「厚兄、薬研兄ば呼ばんね! 」
「そうだ、薬研に診察させないと! 」
どうしたのちびっ子たち。そんな泡食って。
「管理人しゃん、お酒やめるの俺いやばい」
え、どうしたの博多ちゃん。
「お酒やめてしもうたら、管理人しゃん死んでしまうばってん」
どういうこと。
「やめたらいかんばい」
泣かないで博多ちゃん。やめないから。やめないし死なない。
「だって今やめるってゆうとったばい」
あー! それはアレよ、ただ休むっていう意味のやめるだからね。
「なんだよ大将驚かせるなよー」
やめて。露骨に安心しないであっ君。
さあ風呂入ったぞ。あとは洗濯物干さないとな。
明日は早く起きたいからな、その分モロモロ即座に片付けなくてはな。
今日は夕飯食べて片付けたら、ぼちぼちで寝るぞ。