仕事してきたが、明日は棚卸しがあるのであった。
帰ったらもう風呂入って寝る感じだな。
なんだろう、さっきは夕飯食った直後になんでかわからんが胃がうっすらむかついていて、いや待て飯食ったんだよ。胃液が薄れるとかあるんじゃないのか。
「君はもうさっさと寝てしまいなさい。いいね」
アッハイ。
「それでなくとも君はね、なかなか水を飲まないだろう。寝る前にしっかり水分を取って寝るんだよ」
水分か。コップに水とってこないと。
「そんな量で足りるわけがないだろう。薬研の話では、ヒトの体は大半が水分だというじゃないか。確か、アメリカの軍隊では、新兵の訓練で水をしっかりと飲ませるのじゃなかったかい。同田貫がそんなことを言っていたよ」
え、ましゃがそんなこと言ってるの? どこでそんな知識を。
「いいから、君はしっかりと水分を摂りなさい」
おへーい。
「いいかい、このポットに1リットル半弱入っているからね、これを寝るまでに飲みなさい」
「体調を崩すよりずっといいだろう。人の子は水を飲めないと死ぬからね」
でもな、水は窒死量もあるんだ。
「知っているよ。薬研はその辺りも教えてくれたからね。だが君は随分をとらなさすぎる」
それでも最近は気をつけてるんだ。
「仕事中に持つ水のボトルの、サイズを変えたらどうかな。この前スーパー銭湯に行ったら1リットルのペットボトルがあったろう」
あれかあ。私の職場、ペットボトルに水、が謎の社内規定になってるからなあ。
また近いうちに岩盤浴行くかな。体がもう限界だし。
「行きなさい。時には体を休めることも大事だよ」
え、歌仙さんが優しい。ダメじゃんそんなのもう、私が10代だったら好きになっちゃうじゃん。
「なんで10代なんだい」
だって二十歳過ぎたら、もうあの人に出逢って女子女子した部分は全部掻っ攫われちゃうから。
「あの人? 」
この人。
25年憧れ続ける私の最推し。本気で好きすぎて、アニメがリメイクされたのをいまだに見られないの。もう2年くらいは経ってるはずなのに。
「いい加減向き合ったらいいのじゃないかな」
みんなそう言う。
「おう大将、水飲んでるか。あとな、今入ってくるときに聞こえちまったが、もういい加減あの漢前がどう変わってるのか向き合っとけや」
お前もか!
さあぼちぼち寝る支度するか。薬出してシャツ出して、フートン敷いて、棚卸しまでの待機中に暇つぶしができる本を出して、夕飯食べるから金持って出ないと。
明日は帰ったら遅いからな、洗濯は無理か。もう水曜の朝にやろう。
あとは明日考える。もう知らん。