仕事してきたが、明日の出勤は9時なのであった。
明日は仕事から帰ったら酒じゃなくてなんかお茶でも淹れて、そこそこダラダラして寝る。
疲れが抜けないので、酒呑むと残っちゃってなあ。
「どうしたどうした、しっかりしろ管理人さん! 疲れているならしっかり食べてしっかり眠れ! 」
だがやりたいこともあほ程あるんだ。大阪城掘りたいし、そろそろ夏だから「ぼくのなつやすみ」周回したいし、この前まで5月だったので「クーロンズ・ゲート」もやり込みたい。
「ぼくのなつやすみ? なんだそれは」
小学生の子供が、夏休みの間田舎の親戚の家に預けられて、自然に囲まれた夏休みを満喫するゲーム。
「なんだ、戦うゲームではないのか」
戦うよ? 虫相撲で。
「むし」
そう、むし。森で虫取りして、その中で有望なやつで地元の子供と虫相撲。
あとは地元の中学生のお姉さんとの交流で、ちょっとだけ大人の世界を垣間見たり、親戚の家のお手伝いをして小遣いをもらったり、2ではこれも中学生の兄ちゃんと手作りロケットでユウジョウを築いたり、2では親戚は民宿経営してるので謎のお客が来たり、とにかく夏休みの間にいろいろ起こるわけだが、毎日どこに行って何をするかで様相が大きく変わるんだ。何もしないで過ごす夏もあれば、虫相撲に情熱傾け切る夏もあるし、サイダーの王冠探す夏も、海で泳ぐだけの夏もある。
「なるほど、子供がどう過ごすかで夏の間に何を体験するかが変わるわけか。それなら過ごし方を変えて何度もやり込むのも、わからんでもないな」
でしょう。
「だがゲームをしたのと同じだけ外でも遊べ」
いやあの、管理人さんいい加減レベル上がったおっさん冒険者だからな。外で遊ぶというより、自然の中でゆっくりお茶飲んだり読書したりしたい。
「まあそれも一つの過ごし方だな。で、クーロンなんとかはなんだ」
アドベンチャー系のホラー…いやあれホラーか? まあちょっとオカルト要素のあるアクションアドベンチャーもの。プレステ黎明期の、クソゲーで知れ渡ってるけど面白いゲーム。前に大広間のホームシアタースクリーンでプレイして、みんなで見ながらだべってたあれ。
「思い出した。あの、香港の迷路みたいな街を歩くゲームか。悪評があるのか。何が問題なんだ」
まず街のエリアごとにディスク入れ替えしないといかんし、しかもディスクが4枚ある。あとアイテムの使い所がつかめない。
うがい水とかむき海老とか、いつどこで使うのか、ゲームやってるだけだと完全ノーヒント。あまりにややこしくて攻略情報入りのムック買ったもの。ゲーム攻略を小説仕立てで読ませ、合間合間に雑多なジャンルの専門家のコラムを挟んで、さらにダンジョンマップも載ってる。ちなみに私のお気に入りは妖精さん。劇場の花形ダンサーをしておるのだ。
「顔は男性なのに体型は女性なのか? 一体何者なのだ」
妖精さん。
実写版がこれな。
「怪しいではないか! 怪人物だろう! 短刀が見たら夜泣きは必至だぞ! 」
そんなにか?
だがそれでもびん屋の親爺と桃児はセーフだろ。
「アウトだ! 片方は若い娘御の装身具を欲しがる変質者で、もう一方は食ってやるとか抜かしているではないか! セーフになどできる要素がどこにある! 」
ひどいよドン包平!
なんかすっかりゲームの話しちゃったが、明日の支度もしておかないとな。
「管理人さん、ゲームもいいが無理はするなよ。大阪城の探索もあるだろう」
うん。大阪城は休みにゆっくり掘ろう。
今日は遅くならないように気をつけよう。