毎日こうして何かしら書いていると、ネタがなくなって困るんですよね。
で、お題スロット回しても、これといって見当たらないし。
「私の黒歴史」なんて、そんなもん今現在も引き続き連綿と紡がれてるっつーの。白かった試しがないっつーの。
で、まあ何となくお題スロット回してたら「好きな短歌」なんて出てきました。
まあ、これなら少しは書けるか。
まず一首め。
「かへし見よ おのが心はなに物ぞ 色を見声をきくにつけても」
鎌倉から南北朝時代、慶運法師の短歌です。
偉そうなことを言ったところで、それじゃああんたはそもそも何者なんだ。自分がどんな人間なのか、ちょっとよく考えてごらん。という感じですかね。
京極堂シリーズの「狂骨の夢」の章扉に、鳥山石燕の骸骨の絵が使われていて、そこでこの短歌に出逢いました。確かにそうだな、ひと山いくらのところで生きてる雑種犬風情が、あんまりきいた風なことばかりいうのは感心しないな、と納得し、何となく憶えてしまいました。時折思い返しては反省。
お次はこれ。
「斬り結ぶ 太刀の下こそ地獄なれ 一足進め 後は極楽」
古流剣術の歌訣。剣を持つにあたっての心得や、技を鍛えるうえでの真髄を説いたもの、でしょうか。
ザックリかいつまんで言うなら、つまらない算段ばかりして怖気づくよりも、思い切ってポン、とやってごらん。二進も三進もいかないときには開き直るのも一つの手段だよ。その方が意外とうまく回るんだから、ダメでもともとだよ。というところでしょうか。「恐怖心があるとすくんで動けなくなるので、開き直って一歩前に出ろ」という教えだそうです。ニンジャスレイヤーでいう「ヤバレカバレ」とは違います。覚悟を決めて腹据えろ、という感じですね。
あんまりロマンチックでステキナイズな歌がないですね。
これなんかどうですか。イイと思うんだけど。
真面目にやれ、ですか。はい。
思い浮かばない。
俳句ならあるんだけど。
「咳をしても独り」とか。
「黄泉の河岸 梨の夜話 救い無し」とか。
「鶯の 身を逆さまに 初音かな」「むざんなや 兜の下の きりぎりす」「一つ家に 遊女も寝たり 萩と月」なんてもう最高(季違いじゃが仕方ない)。
困ったもんだ。
なんか短歌もちゃんと読むと楽しそうだね。
今はちょっと忙しいから、年明けて落ち着いたところで、ゆっくり手を出してみよう。