仕事してきた。
帰ってすぐに片付けるもの片付けて、洗濯機の掃除したかったのでオキシ漬けにして朝まで放置。
ん、どうした亀甲。そんな廊下の向こうの角でくねくねしてないでこっちに来なさい。

「洗濯機君はご主人様にそんなステキなご褒美をいただけるなんて、一体どんな徳を積んだのかい? 」
そんな、洗濯槽の外側に経文書いてあるような言い方するんじゃありません。洗濯機はマニ車じゃないからな。
「だってそんな、放置だなんて、ねえ僕は何をするとそのご褒美をいただけるのかい? 」
遠征。24時間遠征。
「それは、つまり物理的かつ時間的にご主人様から遠く隔たるということで突き落とされる、近似的な放置状態ということだね! ああ、まってちょっと今想像しただけでこれは、あの、もう僕」
おーい鶴丸、ちょっと亀甲縛りあげて、その辺に転がして蕎麦打ってくれ。

「君なあ、そんな、購買層がえらく限定されるエロビデオじゃあるまいし」
お前はお前でなんでオシャレ眼鏡を。
「明日出かけるってご尊父様がおっしゃってたろ。鶴さんも君の護衛でついて行くから」
いや、行かないよ? たぶんだけど明日起きたら星海坊主(親父)、忘れてると思うよ?
「え、だってこの前もご尊父様、君誘ってジーンズ屋に行くって言ってたろ。今度こそ行くと思うぜ」
そうかねえ。まあ行くにしてもだ、鶴丸じゃないよ。護衛。乱ちゃんとかきよみっちゃんとかが来ると思うよ。服屋だもん。
「そうすると、歌仙も来そうだな。あいついつも君の服装見て、どうにか改善できないかって考えてるもんな。特に短刀連れてるときなんかは、疲れたのを抱っこしたりで汚れても問題ない格好ってんで我慢してるが、本音を包み隠さないもんな」
もうほんと、もっと着飾れだの洒落たものをだの、いやあのね、医者行ったり写真撮りに行ったりするのに、オシャレ服は邪魔なだけだからな。医者行くなら聴診器当てやすいような軽装、写真撮るなら機動性を確保できる服装。これが最適解。
「まあ、でもたまには歌仙の意見も取り入れてやろうぜ。君ほんとに普段からその、なんだ、軽装というかラフというか、なあ? 」
悪かったな。だがそんな着飾らないといけない場所なんて行かないからなあ。しかし言わんとすることもわかるので、機会があったらそのうちにな。
「そういえば君、腹の調子はどうだ。まだうんこと一緒に血が出てるのか」
おいおい、なんだ人のうんこに興味津々か。
「うんこじゃねえよ! 君の体調を心配してるの鶴さんは! そんでもって光坊も伽羅坊も貞坊も心配してるの! ただご婦人相手にうんこうんこ連呼できる猛者が、鯰尾しかいないってだけで! 」
あいつすごいよな。顔合わせる度にうんこの様子訊かれるんだもん。でもあそこまで堂々とあっけらかんと来られると、変な恥じらいがない分清々しい。
腹の調子か。腹はまあ相変わらずだよ。夜になると出て、朝起きてすぐに出て、って感じで昼間はほぼ出ないからどうにか誤魔化しが効いてるが、仕事中に腹が痛くなったりしたらえらいことになるよな。そうなる前に医者行っておいてよかった。タイミングとしてはだいぶギリギリだったような気もしてるが。
「そうか、なんか困ったら俺に相談するんだぞ。驚きの解決策を見せてやるから」
普通に解決してくれ。
「ご主人様! 僕も及ばすながらお手伝いするよ! お腹痛くなったら僕が背中にお乗せして、トイレまで優雅かつ快適、そして迅速にお連れするからね! 」
いや自分でちゃんと行くから心配すんな。
さあ明日は朝早く起きて、洗濯機の掃除しないとな。漬け置きしてるから、一旦オキシ液で回してからゴミ取って水捨てて、濯ぎを何回かして、を午前中に終わらせて、掃除機と接骨院とを済ませて、あとは午後はゆっくり過ごすぞ。
さあ、今日は部屋を少し片付けながらなんか見るとしよう。