雨だったので仕事に出ると残業は消え、帰りに接骨院寄ってきた。
明日は休みなのでもう呑むか。武勇をおいしいうちに呑み切りたいし、何よりもう酒のことしか考えられない。
喘息きつくて頓服1回使ってるがいいか。
明日は天気よくなるんだったな。午前中にベランダ掃除して接骨院行って、あと何かあったっけ。
鉢植えに手を入れて、あと何だ、なにがある。
まあいいや、今日は呑もう。
もう酒のことしか考えられないんだ。

「おい先生が真似する、あんたほんとそういうところどうにかしろ」
おいおい、そんな幼児が大人の真似する期じゃないんだから。
「先生はその辺の情緒が幼児並みだ、先生の俗事への関心の薄さ舐めるな」
「先生大丈夫か」
「俺たちに算数と理科教えてくれてるときはすごいのに」
「先生は典型的な学者バカだ。専門分野に特化された尖り具合なんだよ」
「出陣中に遡行軍に包囲されたときに、先生が持っちょった単三電池とマーブルチョコの空パッケージで罠作って撃退したのには、まっこと驚いたがよー」
そんなことしてたんか。
「肥前君、管理人さんはいつから双子になったのかな。お願いしたら『恋のバカンス』を歌ってもらえるだろうか」
「おい次郎お前なに飲ませやがった。先生、管理人さんは声が汚ねえから歌わせてもいいこたぁねえぞ」
何ですって。
「アタシはなにも飲ませてないよ。先生はそこにあった梅酒の梅が乗ってた皿を、取り皿にしちまったのさね」
「それでか。先生もいい加減学べよ! 奈良漬乗ってた皿うっかり使って酔っ払ったの、ついこの前じゃねえかよ」
むっちゃん。頼みがあるの。
「何じゃ何じゃ、ワシと姐さんの仲じゃろー。ううん、水臭いの」
あのな、肥前君にこれをあとでやってくれんかね。
「おん。なになに、ケンタッキーのバーレル割引クーポン? これは肥前のも喜ぶじゃろ」
先生の保育士さんやらせちゃってるからさ、なんかおいしいものでも食べてもらわないと。ときどきいいことがないとやってられないだろ。
ということで、管理人さんは酒を呑むぞ。
明日は何だか、10時に客が来るとかで、その前に大概のこと終わらせないとまずい予感なのな。

「お任せください、不肖この俺が起こして差し上げましょう。何時に起こして差し上げればよろしいでしょうか。5時? 6時? 」
いや管理人さん休みだから。もうちょっと寝かせてくれ。
「6時半に短刀のラヂオ体操がございます。参加されますか? 」
いや、もうちょっとソフトなコースで頼むよ。
「そうおっしゃらず、ぜひあいつらが朝から早起きしてがんばる姿を見てやってくださいませ。きっと喜ぶことでしょう」
起きられたらな。ほら、管理人さんお酒呑んじゃうから。
「あっはっは、四合瓶の3分の1程度、呑んだうちには入りませんよ」
黒田家基準で言わないでくれるかな。
もういいよ、寝る支度して始めるか。
さあ今日はなにを観るかな。