おばんでございます。(おばんざいを小皿に取り分けながら)
今、ブリューゲルの展覧会情報をちょっとググってみました。
どうも「ネーデルランドの諺」はこなさそうですが、ボスの絵も来るようです。それはそれで楽しみ。
ちなみに、「ネーデルランドの諺」はこんな絵です。
ぜひでっかい画面でご覧になることをおすすめ、てゆうかお願い。もうでかい画面でドンと。細かいところまでねっとりご覧ください。
あ、これiPadの壁紙にしようかな。
で、春の展覧会に来るのが、これ。
「バベルの塔」。どうもお気に入りのお題だったのか、ブリューゲル=サン何バージョンかバベルの塔描いてます。これはそのうちの一枚。
この、建設途中な感じの、しかも外回りと中の芯というか軸というかな部分と材質が違う感が、どのくらい工事してるのかわからなくなったみたいなね、横浜駅的な、弐瓶勉アトモスフィアを感じるんですよ。
あと、コレはブリューゲル=サン本人が描いたオリジナルを誰かが模写したのの、ものごっついうまい、シンクロ率半端ない模写だと判明したそうですが。
「イカロスの墜落」ってイカロスいないじゃん。
と思うでしょ。
います。
右下のスケキヨじゃなくて青沼静馬だったアレみたいになってるのがイカロス。
海辺の畑で農作業みたいな、のどかな絵だと思って見てると、こういうさりげないところに猛毒仕込んでます。まさに「隠し剣 鬼の爪」。コワイ!
中世の絵ってイイよなあ。自由度高すぎるよ。
遠近法がガキッと決まってバチコーンとパースの取れた絵もすごいと思うけど、中世の絵って、描きたいモチーフの遠近がメッタメタでも「俺にとってはコレぐらいキョーレツに眼と脳に焼き付いちゃったの」ってパトスで描いてるんじゃないのかなあ。たぶん、中世の人の世界の捉え方とか皮膚感覚はああなんだと思うんですよ。日本や中国の水墨画なんかもそう。あれが、その時代の人の「世界の見かた」なんですよ。きっと。
さて、盛り上がったら喉が乾いたのでお茶を淹れるか。