雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

映画館と博物館を梯子したというと高尚そうに聞こえるがやってることはオタク丸出し

休みの1日、出歩いておりました。

この数日ギャアギャア言っていたのでもうみなさんお判りですね。

行ってきた。観た。

いやもう、すげえことになってた。お話自体は淡々とかつ端正に、初々しい正統派のボーイミーツガールをやりつつも、少年も少女も両方が政治的に最重要人物なもんだから、背負わされたものや自ら背負うと決めたもの、それに伴って余計なものが付き纏い、でもだからこそ全てを引き受けると覚悟を定める過程でもある旅を辿るお話。

アクション要素ですが、そりゃああの、瞬間移動かと思うくらいの凄まじい速度で動く騎士とゴティックメードじゃあ、脅威と思われても仕方ないわなあ、という描写がえぐいくらいに明確に描かれていて、さすがは原作者自らが監督してるだけに容赦ない。あの、連載再開までの7年を待った時間は無駄ではないどころか、むしろよかった。

あまりによかったので、主題歌と挿入歌とエンディング曲をダウンロードしてしまった。

あとねえ、トリハロン君についてきたドナウの騎士が、今見るとそりゃもう目から血ィ吹きそうになる程すげえメンバーばっかりで固められてたのが、ドナウ帝国の本気度を見た。

とにかく細かいところに至るまで、一切手を抜かずに作られてる映画。

 

午前中、11時の一番早い回のチケットが取れたので、朝からうちを出まして、映画を堪能し、グッズ売り場で「『ゴティックメード』のパンフは完売しております」の声を聞きながら、カドカワで通販頼んで正解だったなとぼんやり思いながら、そのまま新宿駅から上野へ。

今日は通常展示だ。

このためにデジイチ持って出てきたんだ私は。

これを見た瞬間、思ったね。

ラドンにいさん?

ほら。

「雅じゃないなあ」

異論は認めない。

今回、お客は国宝展に気を取られているだろうから通常展示はさほどでもないだろうと思っていたら、逆にいつもよりすげえいた。やられた。

「そうですか。よかったですね」

刀剣の展示室に行ったら、毛利が光のない目で待っていました。

「なんで小さい子が来ないんですか。くるのは大人ばかりですよ。どうなってるんですか、もう大人はどうでもいいです。むしろ小さい子を引率してきなさいよ」

ごめんな。大きい人来ちゃって。

そういえば通常展示、1000円に上がってたんだっけ。すっかり忘れてたけど、でも鳴狐もいたし、堪能したのでお値段以上の価値を感じられました。

ただ、外から写真撮りながら本館に入ってたもんだから、またしても「デジイチで刀剣の撮影する不審者」に!

せっかく来たので、他の展示も当然見ております。

小夜ちゃんが「かわいいです」ってじーっと見てたもんだから、歌仙さんと宗三に写真撮っておいてくれってせっつかれて撮った香合。確かにかわいい。

ヘアセットしてる女性ってのが、どんな画題だと思ったら、

納得。

ご存じない方のために、すげえザックリな解説をすると、その昔の中国の歴史に名を残した美女です。高級にいた美女は、大概出入りの絵師にちょっとお金包んで実際よりきれいに描いてもらって、その似顔絵を見て皇帝が来たりしてたんだけど、この人はお金出さなかったんで、絵描きがわざと手抜きで似顔絵描いて、それを見た皇帝が、こんなそこそこレベルのおネエちゃんなら異国に友好の証でお嫁に出しても惜しくねえや、と選んだら、最後にお暇の挨拶に出てきたのが洒落ならんレベルのものごっつい美女で、どうなっとるんじゃお前の目玉は銀紙丸めて入れとるんかい、と皇帝ブチギレ金剛となり、絵師を死刑にしちゃったという逸話のある人。さらにお嫁に行った異国でも、最初に嫁いだ王が死ぬと、とにかく凄まじい美女なもんだから義理の息子が「俺! が! 親父を忘れさせてみせる! なので! 俺と結婚してください! ください! 」と熱烈プロポーズで妃にしたという、嫁いでもなおエピソードが出てきた人。

こういう昔の書画や美術品は、古典エピソードを多少なり知ってると、ただ見てきれいというだけでない楽しみ方ができるのでいいですね。

西洋のものでも、絵の中に鳩が描き込んであるとちょっとエッチな要素も隠しテーマだと匂わせてるのかしらとかね、楽しめますからね。その昔の西洋では、鳩は「どこででもイチャコラするし交尾する」という習性から、好色、つまりスケベの象徴なんだそうですよ。

気がついたらもう秋も終わるんだな。紅葉がもうこんなに進んでて、葉も落ちてますね。

今日はここで引き揚げて、駅ナカのひよ子の店でいつものように大判焼き買って帰りました。電車の乗り換えついでに、聖地・立川で来年の歴史手帳買って、接骨院寄って帰宅。

今度は科学博物館で毒展を観ようと思います。

さて、明日の仕事の支度もしたし、明日の出勤も早いので、そこそこの時間になったら寝るか。

ゴティックメード」は、またどこかで企画上映してくれるときまで待とう。