仕事して棚卸しに参加してきたので、さっき帰ってきた。
もうすでにボーゼンとしております。
「おお、見ろ小狐。管理人さんが月末の長谷部のような顔色になっているなあ」
「これは大変。私の毛並みで癒して差し上げなくては」
なんかでけえ毛皮が来た。ネロリとピオニーの香りすげえかわいいね。
「あなたの小狐はヘアケアはYOLU派ですゆえ」
やだおしゃれ。
「じじいはお洒落のことはよくわからんが、いつも乱や加州や燭台切が選んでくれるもので洗っているぞ」
サロンのシャンプーリンスで揃えてる予感しかない。てゆうか言われるままに買ってそうだお。
「ええと、あの、虎君が、管理人さんと遊びたいって、あの、お邪魔ではありませんか」
おいで! 五虎ちゃんも虎君もおいで! 邪魔じゃないよ! むしろいてほしい! かわいい! いい子!
虎君は石鹸のいい香りだねえ。
「ほら、毛皮だってさ。猫殺し君の出番じゃないのかな」
「俺は毛皮じゃなくて刀だにゃ。オメーはすっこんでろにゃ」
あ、南船君だ。おらっ吸わせろ! 撫でさせろ!
「やめろー! ジョッカー! 」
お、なんだ今日はノリがいいな。
「お頭と兄貴たちが、こういう癒し系は一文字の中でも俺が一番だから、存分にもふられて来いって」
釈然とはしないものの褒められて満更でもない、って顔だな。あと南泉君はシーブリーズ使ってるのな。
わかる。風呂に置いてる共用のシャンプーはメリットだけど、結構こだわってる子は自前で揃えるんだよねえ。
「伊達と兼定と長船、あと江派はサロンのとかお高いノンシリコンとか使ってるけど、同田貫と御手杵は共用の使ってるし、山伏とお国はこの前見たら体洗う用の牛乳石鹸で洗ってたにゃ」
まじか。
「長義がそれ見てヒュッて喉の奥から漏らしてて、翌日強引にお国連れ出して、お高いシャンプーリンス買い与えてたにゃ」
お兄ちゃんじゃん! もうチョーさんお兄ちゃんじゃん!
「粟田口は基本メリット派だぜ。乱はこだわってるが、俺は牛乳石鹸派だな」
お前は本当に、なんというか、そういうところ裏切らないな。
ねえそういえば、一文字の他のみんなはシャンプーどうしてるの。
「お頭と兄貴たちはお高いサロンの使ってるにゃ」
則宗氏は?
「女学生の香りがするからってデオコ使ってるにゃ」
うへえ…。
「僕はほら、顔がかわいいだろう。これで女学生みたいな香りがしたらちょっとしたロマンチックさを漂わせることが」
あーはいはい。楽しいねえ。
「おかしいにゃ。お頭からは、昔の御前はドン・コルレオーネみたいだったって聞いてたんだけどなあ。すげえカックイイ棟梁だったって」
「今だってかっこいいだろう、なあ坊主」
「ごめんなさいにゃ、あんまりかっこよくないにゃ」
「嘘だ! 」
「出陣するとカックイイのに、普段はあんまりだにゃ」
「え。出陣するとかっこいいのか? 姐さん! 僕を今すぐ孫たち三振りと同じ部隊に入れてくれ! 」
普段もカックイイ感じになるようにがんばれよ。
さあ、明日はまた10時前の出勤だからな、帰りもゆっくりなんだ。
また生ハム買ってくるかな。
とりあえず今日はもう疲れちまったので寝ます。明日の支度だけしておかないとな。