仕事してきた。だが明日あさっては休みだ。
このままいくと、映画観るかゲームするかしながら酒呑んで終わりそうなので、何かしらテーマを決めておかなくては。寝るまでに。
ああ、編み物でもするかな。
一日中だとまた体壊しそうだから、とりあえず午前中に起きて午後2時ぐらいまではやる。これならそんなに根詰めてやる感じにはならなさそうだな。
今日はこれから呑みながらなんか観るつもりでいるので、明日まず午前中に起きる。
「それにはまず、呑む量を抑えないとな」
「兼さん、ストレートに本当のことを言っちゃダメだよ。真実はときに人を傷つけるんだ。言葉っていうのは、僕らより切れ味が鋭いこともあるんだよ」
あら堀川が来るのはちょっと珍しいね。どうしたの。
「はい、兄弟が大倶利伽羅さんとよく顔を出してるっていうから気になって。いつもどんな感じですか」
ああ、お国はいつも健康な筋肉で素直ないい子だよ。この前も打刀のみんなでゲーム大会やってたし。
「よかった! 修行から戻ったら、お前のところの末っ子まるっきり別人になったんじゃないか、なんてよく言われてたもので、正直まだちょっと心配だったんですよ。みんなでゲーム、ってことは、友達とも仲よくやれてるってことですよね。安心しました。兄弟にも知らせておかないと。今日は日帰りで滝行だって言ってたから、もう戻ってますよね。ああ、兼さんもいつもありがとうね。兄弟と仲よくしてくれて。僕ねえ、兼さんがいてくれるってだけですごく安心なんだよ」
そこまで? いや、まんば君結構自由にやってるよ。あの子はあんな白馬の王子様みたいなかわいい顔してるけど、結構バーバリアンよ? ネイチャー番組で動物とか魚とか出ると、大倶利伽羅と「あれは食えるかな」「あの魚はあれだけでかいと大味になってないだろうか」とかやってるよ? まあ、ほぼほぼ普段の私と星海坊主(親父)のやりとりなのが個人的にはアレだけど。
「え、食べられるかどうかは、重要な問題だと思いますよ。ねえ兼さん」
「…ああ、えーと、なあ。食えるかどうか、は、うん、大事だよな。━━に、二代目ー! 」
あ、兼さんどう返していいのか困ったな。この子は困るとすぐ歌仙さんに助けを求めるんだ。
「はいはい、今日は何だい和泉。あまり大きな声で人を呼びつけるものじゃないよ。お行儀の悪い」
俺ぁ船乗ってるんじゃねえんだ。
「管理人さん、いきなり志ん生の真似なんて、今どきの若者に通じないと思うよ。ご子息の志ん朝師匠だって厳しいのに」
「まったく、人の顔を見た途端に物真似かい。志ん生は粋だとは思うけど、どうせやるならもう少し雅なものにしてほしいところだね」
手厳しいな。あ、もしかして、兼さんが呼んだついでにお茶持ってきてくれた? ありがとう歌仙さん。そんなあなたがいないとこの本丸、まじでやっていけません。
「お酒の量を減らせばやっていけるのじゃないかな」
ひどいよ歌仙さんまで! 人をさも年中アルアル言ってるかのように!
「そこまでは言ってないだろう。それにね、君、回数だけなら確かにときどき呑む程度ではあるけど、量がそれなりじゃないか。おとといはクリアアサヒの350缶を3本空けただろう」
「そうだそうだー」
兼さんは黙っとれ。
いや、今日はそんなに呑まない。今日は泡の出る茶色いやつじゃないから。赤霧島だから。
「まったく。…ああ、この半分残ってるこれだね。呑むのはいいけれど、いいかい、一度に全部呑むなんて真似はやめてくれたまえよ。今残っている半分までなら、僕も目をつぶろう」
アッハイ。よかったお許しが出た。
「何せうちには、君をはじめとして酒呑みばかりがとぐろを巻いてるからね。いい加減、些細なことで目くじらを立てていたらキリがない。物を壊したり揉め事を起こしたりでない限りは、多少のことには目をつぶらないとやっていけないのさ」
うん…なんかごめんな歌仙さん…。
さて、10時か。ぼちぼち打刀や太刀や、大人連中の暇してるメンバーが集まってくる時間帯だな。
ということで、奥の部屋にフートン敷いて、あとは寝るだけにしておこう。
今日はこれから、また映画上映会です。さて何を観るかな。
明日は午前中に起きる。がんばる。