連休2日目、掃除して鉢植えに水やって活力剤のアンプル替えて、あとは大概秘宝の里で花札してました。
見てこの奇跡。
それまで大した役札出てなかったのが、この一手でいきなり揃うミラクル。今回の秘宝の里、花札も遊べてヤダ何これ楽しい。
ニトロプラスさん、この柄の花札出してください。買います。まじで。
で、周回しながらふと、そういえば回想をまるっきり見てなかったな、と思い出して、条件が揃ってて見られるものをいくつか回収しておりました。そのうちいち兄と通常鯰尾が揃ったら大阪行かなくては。あとは伊達組と小夜ちゃんに歌仙さん、新撰組刀の通常バージョン。うっかりみんな修行に出しちゃったけど、まあこれはこれで、下宿屋本丸なりの歴史ですよ。ええ。
このやりとりで尿道よじれるほど笑った…申し訳ないけど…。
うちの鬼丸=サンだからなあ、安酒って言って鬼殺し買ってくるんだろうなあ。うまいこと言ったみたいなドヤ顔で。
どうしようかなあ、今日は呑まずに寝ようかしら。呑むと3日連続で呑んでることになるしなあ。
「何…だと…」
なんだ正三位、何が言いたい。単に今腹一杯で、たぶんこのコンディションで呑んでもうまくないだろうなってだけの話だよ。
「ああ、なんだ、てっきり姐さんが禁酒同盟にでも入ったのかと思ってな」
あのな、おっさん勘違いしてるようだけど、私あれだ、酒は好きだけど、飯も甘物も好きだぞ。酒がなければないで、それなりにやってはいける。
「そういえばあんた、よくお国とココア作って飲んでるな」
あ、大倶利伽羅。
「俺、この前管理人さんとスコーン作ったんだぜ。ホットケーキミックスと、ビニール袋と、
あとは油と牛乳か豆乳が大さじ3杯ずつあれば出来ちゃうんだぜ。すごいよな。ボウルとか使わないで作れるから、洗い物も少ないし手が汚れないまま、カッコよく作れるんだ」
ううん貞ちゃんは今日もかっこいいねえ。アルフォートあるよ食べる?
あれは一度作り方覚えちゃえば、あとはどうとでもアレンジできるし、包丁使わないからね、小さい子とも一緒に遊びの延長で作れるので重宝してるの。この前は板チョコ割って混ぜて、隠し味で少し食用ハッカ油も混ぜたんだよね。あとは牛乳をいちご牛乳にしたり、チョコをいちごチョコとかホワイトチョコにしてもいける。オーブントースターでも焼けるから、小さいお子さんのいる刀派のお兄さんたちにも好評。
「姐さん、この前の休みの朝飯どきに先生と、究極の納豆ごはんを追究しようち言うておったが、満足のいくもんは出来たがか? 」
ああ、あれねむっちゃん。この前のあれは、最後カオスだったね。いや、うまいことはうまかったけど。刻み葱大量に入れて、生卵の黄身入れて、ってやってたら、すりごまとかもみ海苔とか、入れるとうまそうな予感がするものぶち込んで、そうしたら南海先生の中で何かが高まったみたいで、いきなり冷蔵庫からカツオのたたきの残ってたの持ってきて、満面の笑顔で入れて「知っているかな管理人さん、土佐のカツオは何者にも替えがたいおいしさなんだ。入れれば格段に味がよくなるよ」って。あんなに楽しそうな先生初めて見たわ。
「ああ、あのときの南海先生がすげえ楽しそうだったのって、そういうことだったのか」
「で、その究極の納豆ごはんはできたのか」
うわあすげえ食いつくね大倶利伽羅。
「簡単に作れそうでうまいなら、今度お国と作って食う。作り方を教えろ」
いや、君らこの上更にごはんの消費量を爆上げするつもりですか。ただでさえ信じられないほどごはん食うコンビでしょう君たちは。
「いいから教えろ」
えー、だから、納豆1パックと、同じぐらいの量の刻み葱と岩下の新生姜刻んだのと、辛子とすりごまともみ海苔は好みで、あとは醤油をちょっと濃い目にさして、しこたま混ぜたら最後に刺身混ぜて完成。
「葱は光忠に頼めば、だいたい俺たちにもできそうだな。あとは刺身か」
刺身なら次郎ちゃんがおつまみにしてる率高いから、あとで訊いてごらん。
「わかった」
「おう、刺身なら俺がさっき作ったマグロのヅケがあるぞ。柵1本あるからな、半分までなら好きに使え。いくらお前さんらでも、半分もあれば足りるだろ。俺の名前書いたタッパに入ってるからな、食事用のと間違えるなよ」
気前いいじゃん正三位。てゆうかマグロの柵なんて、どんなルートで手に入れたんすか。
「そこはあれだ、企業秘密だ。ミステリアスな男はモテるっていうからな」
あー、ちゃんと管理人さんに紹介できる子と真面目にお付き合いするか、遊ぶなら割り切ってくれるプロと遊ぶか、どっちかにするんだぞ。
「うん? なあ何で管理人さんに紹介しないといけないんだ? 」
いい質問だね貞ちゃん。この本丸にいる君らはみんな、前の持ち主とか、君らを作った刀匠とか、いうたら親御さんから大事な息子さんを預かってるわけだから、まず私が責任者として相手に会ってみて、親御さんに話通さないことにはなあ。
「ふーん。でもさ、あんまりそういう心配はしなくて大丈夫そうだけどな。うちはみんな、そういうことに関心ないもんな。みっちゃんもモテるけど、出陣するか本丸で家事してる方が楽しいってさ」
なんだろうなあ。うちの子は何でだか、みんなラブだの愛だの恋だのって興味ないみたいだよね。
「そりゃあ姐さんが、そもそもそういうもんに興味がないからじゃろ。よそでは本丸内でラブラブしちょったり、外にガールフレンドがおったりすることもある、いう話じゃ。けんどワシら、そういうことより戦と飯と、仲間で楽しゅう遊ぶ方がずっとえい」
うん、確かに! 映画とか観てる分にはいいけど、実際に自分が恋愛しろと言われたら、疲れるしめんどくせえ。他にやることいっぱいあるし。80振オーバーに増えた親戚の子的下宿男士の面倒見る方が面白いし。
ふと気づいたけど、うちの男士連中、あんまりキラッキラしてないんだよなあ。どっちかというと、非常時に小遣い出し合って近所のコンビニ行って、カップ麺大量に徴発して来そうな、特車二課整備班みたいな感じなんだよなあ。
普段キラッキラなんてこれっぱかしもしてないけど、非常時にこそ輝くし頼りになる。一朝ことあらばいきなりイキイキし始める、厄介でイカす奴ら。
よその男士のみなさんが「ジョー・ブラックによろしく」に出てるときのブラピだとしたら、うちの下宿男士は「スパイ・ゲーム」とか「ファイト・クラブ」に出てるときのブラピだからね。イケメンじゃなく違うところを武器にしてるブラピだからね。
この本丸での私の立ち位置は「正月とか法事とかでたまに顔合わせて『これでゲームとか買い』『お母ちゃんには黙っとき』って5000円くれる、親とどんなつながりがあるのか、ネエちゃんなのかおばさんなのかもよくわからない謎の親戚」です。
「んー、俺たち短刀からすると、いつも遊んでくれる近所のお姉さんみたいな感じだけどな」
うわあ貞ちゃんいい子!
「大人の体で顕現した連中の共通認識は『酒と飯が好きな残念なネエちゃん』だけどな」
日本号あとで覚えてろ。
「でも俺、よその女の審神者みたいに話がしにくいとかないから、気楽に何でも話せていいけどなー」
「ああ、変に女を感じさせないからな、やりやすいよな」
ありがとう…君たちを近侍にしてよかった…。
「あ、あの、あの、今ちょっとだけお話が聞こえちゃったんです、ご、ごめんなさい! 」
おや五虎ちゃん。いいよおいで、廊下寒いからおいで。管理人さんのお膝空いてるよ!
「ええと、あの、管理人さんは、いつもぼくらと遊んでくださるし、やさしくて怒らないので、ぼくらも、虎君も、管理人さんが大好きです」
「ああハイハイわかった。姐さん五虎退と太鼓鐘の頭撫で過ぎだろ。ハゲちまうぞ」
いやあ、うちの短刀はみんないい子だ。このまままっすぐ育ってほしい。
「姐さん、そういえばさっきの一番とった関取みたいな呼吸がなくなったな」
うん、その例えはともかくとして、夕飯直後の腹一杯感が薄れてきた。
「日本号、仮にも管理人さんは俺たちの主だぞ。男所帯ゆえに、あまり異性を感じさせず俺たちが気楽に振る舞えるよう気を配ってくださっているんだ。それを何だお前はさっきから、黙って聞いてれば」
ああ長谷部、そういうのいいから。
「よくありません。いいか、お前の軽率で無礼な言動が、黒田の刀の評価を落としかねないことを弁えろ。反省したなら、お詫びとして管理人さんに、お前の秘蔵の酒を献上しろ。今すぐに」
あ、わかったこの流れ。長谷部、呑みたいんだね。
よーしそれじゃあ管理人さん、長谷部と酒だったら付き合うよ!
「あの、いえそういうわけでは。俺は本当にこの無礼者に反省を促そうと。あのですね」
いいからいいから。ということで、今日はちょっとだけ呑むぞ。
明日はまたなんかします。たぶん。