仕事に出たものの、どうにも調子が出ず、それでいて変な冷や汗ばかり出るので、仕方なく早退。明日は持ち直すだろうか。
いやあ、副反応ほんとめんどくせえ。
食わずに持ち帰った弁当で昼食いまして、部屋の床拭いて窓開けて換気して、フートン敷いて、食後にプリン食って、帰りがけに買ったスポドリの粉末をからペットボトルで水に戻して、小一時間どうでしょう観てたら疲れてきたので昼寝…と思ったら、2時間半寝てました。
熱は相変わらず一定せず。これはもう諦めるしかないな。
普段はまず昼寝なんかしないんですがね。今日は近侍補佐による強制。
「おとなしく寝てろ姐御。なんならどついて寝かしてやろうか? なあ? 」
寝たよね。こわかったもの。
「俺の何が怖いって? なあ姐御」
え。気のせいだろ。こんなときだけ女子が堕ちそうないい笑顔でくるなよたぬき君。
珍しく昼間に地元を歩いてみれば、9月もまだ半ばを過ぎてないのにこれだ。
ちょっと黄葉が始まってますね。
もう金木犀が咲いてる。まだ9月ですよ?
それでいて、明日の気温はまた30度とか言ってるんだからおかしいだろう。
「まったくだ。なんでこうなった」
鶴さん、人の部屋の床で溶けないでくれ。
「ほら俺、冷暗所で保管されてた系太刀だから、暑いのはどうもな」
生モノみたいに言うな。
えー。じゃあ山行く? ベルギーの。
気温12度、ハミィも「ヤダーもーちょー寒いんですけどー」と凍えていたくらいには涼しいぞ。
「どうせ行くなら海がいい…」
わかった。じゃあ流氷見るか。なあ。
「って、これシッコまみれで再会するシーンだろ! 俺が言ってるのはもっとこう、ひと夏の出会いと別れ的な、バカンスで燃え上がる運命の恋みたいな、そういうのがだな」
ああもううるっせ。
そんなに夏の海で盛り上がりたかったら、虫でも追いかけろよ。
最後には釣りで海を満喫できるぞ。
「それは満喫というより苦行だろ」
まあ、そうふてくされるなよ。
「管理人さん、ちょっといいかな。試作品の味見をお願いしたいんだけど」
あ、みっちゃん。いいところに。
「え。光坊? ほんとに? 」
いきなり起き上がるな。
「え、だって光坊たちには何があっても鶴さんカックイイって言われたい」
めんっどくさ。伊達男士のこういうところ、めんっっどくさ。
「どうしたの鶴さん。あ、よかったら鶴さんも味見して、感想聞かせてよ」
で、今日は何を作ったのみっちゃん。
「今日はね、短刀の子たちと一緒に作れるメニューを考えたんだ。アイシングクッキーだよ」
やだかわいい。これは各刀派の長男が喜ぶんじゃないの。
「今のうちに二度三度、作って慣れておけば、クリスマスの頃にはみんなでヘクセンハウスが作れるよね」
まじか。なんだかうち、年を追うごとにこのての行事にどんどんちからが入っていってるよね。
まあ、うん、味も出来も店が出せるレベルだし、みんなで作ってみるといいんじゃないかな。
「ありがとう! あ、よかったら鶴さんも一緒に作ろうね」
しかし、昼間にしこたまネタというのに、なぜもうねむみが強まっているのか。
それだけ消耗してるのか。どうなんだ。なあ。
「あ、こんなところにいた。おーい姐さん」
あ、杵君。
「ほらもういい加減寝るぞー? 」
え。でも大阪城は。
「いいから寝てろって。また添い寝してやろうか? 」
いや結構。寝返り打てなくて金縛りにはなりたくない。掛け布団の上から押さえ込むって、私を悶死させる気か。
とりあえず今日はもう寝ます。明日起きても体温が安定しないようだったら諦めよう。