雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

子供が安心して甘えられるか否かで大人の価値は決まる

ワクワクチンチン注射から1週間、やっと平熱に落ち着きました。

職場ではみんなに心配され、家に帰ればマミーは「熱は」「熱は」と顔を見りゃ呼吸するよに訊ね、本丸に帰れば近侍と補佐は「いいから寝てろ」と、いや君ら、玉集めで派手にコーベイン遣ったから大阪城で稼ごうねって言ってたじゃん! 聞いてたよね博多ちゃん! ね!

「俺も稼ぎたかち言っとったけど、でも管理人さんが倒れたら、俺たちみーんな生命の危機ばい。管理人さんは疲れたら寝て、ちゃんと俺たちに指示ば出せるように回復せんね」

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え、やだ優しい…めっちゃいい子…! いつの間にか小夜ちゃんと一緒にお膝に乗ってる、このちゃっかりなところも、むしろしっかりして頼もしい…!

「博多、今日の懐当番は小夜やけん、はよどかんね。管理人さんのお邪魔になっては黒田の名折ればい」

あーいいから。いいの長谷部。いいから。

「しかし、甘やかして調子に乗っては」

こうして素直に甘えてくれるうちが華だからな。これが管理人さんに対して不信感とか出てきちゃってごらんなさい。子供たちこんな風に来てくれないんだから。子供と短刀は正直だからね。

「その通り! 君に対して疑念なんか持ってみろ、俺は驚き探求どころでない。二六時中クソシリアスな白い美青年になっちまう! この本丸だって、みんな変な緊張感に包まれた、テンパっていっぱいいっぱいの臨界本丸になっちまうぞ! 」

「ぬぐっ」

そうだよ。だから安心して管理人さんのところにおいで。特に小夜ちゃんは、いっつも遠慮してるからね、もっと来なさい。どら焼きあるよ!

「おい鶴丸、貴様どこから出てきた」

「天井から。ちょっと前に改築したとき以来、こまめに掃除して秘密基地にしてるからな、天井裏きれいだぞ」

「ほう。ではお前の部屋は不要だな。新刃も増えたことだし、部屋割りを見直すとしようか」

「待って! ごみんなさい! でも聞いて! 俺だけが使ってるわけじゃないの! いまつるとか秋田とか小夜も結構活用してるから! 」

まじか。どうも鶴さん、変なところから絶妙のタイミングで登場することが多いなと思ったら、そんなことしてたのあなた。

「…前に、江雪兄様と宗三兄様にクリスマスのプレゼント買ったときに、当日まで見つからないように、鶴丸さんにお願いして、隠させてもらったことがあるんです」

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あー。去年のクリスマス会で、そういえば二人してお揃いのセーター着て、すっげえ自慢されたなあ。「お小夜が僕と兄様にプレゼントしてくれたんですよ。お小夜が。僕と兄様に」

「お小夜が私たちにセーターをプレゼントしてくれました。いかがですか管理人さん、私の弟たちはみなかわいくていい子でしょう」って、延々マウント取られてた、そんな思い出。あれだよね。粟田口さんちと堀川さんちはことあるごとに弟自慢ぶっ込んでくるけどさ、左文字さんちも負けてないよね。

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「そりゃ仕方ないですよ。実際かわいいですし。弟」

「兄弟の言う通りだ。記憶とかどうでもいい次元で弟はかわいい」

アッハイ。わかりました。

ところでさ、鶴さんは天井裏を活用してるって。

「してるぞ! 上り下りで室内を汚さなくていいように、ちゃんと掃除だってしてるし、自腹でルンバも導入したぞ」

どこからその情熱が出てくるの。てゆうか本来の仕事に向けてくれよ。

しかし、天井裏に秘密基地なんて、どこからそんな発想を拾ってきたの。

「え。ちょうど改築中の頃に、図書室で『江戸川乱歩短編集』見つけて」

…「屋根裏」か! 確かにあれも、新築の下宿屋の屋根裏だったけどさ! てゆうかやるなよ。間違っても仲間にはやるなよ。あれを。

「そこで『私にはやるな』じゃないところが君らしいっちゃあらしいけど」

まあねえ、私がやられるぶんには、単にその程度の審神者だったってことだからな。

「ほんと君、そういうところ『ドリフターズ』の鬼島津そっくりだよな」

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え。私基本的にこうだけど、それではいかんのか。てゆうか鶴よ何が不満だ。

「いや不満なんかないけど? 面白いしいいと俺は思うぜ? 」

そうか?

「ただ、ご尊父様と話してるとほぼほぼノブノブとお豊だなー。とは思って見てるが」

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まあなあ。大概こうだけどな。実際。

「あのう、一つ質問が」

どうした長谷部。

「先ほどから管理人さんと鶴丸が、屋根裏屋根裏と言っているのは」

えー。長谷部読んでないの。「屋根裏の散歩者」はミステリ好きなら一度は通る門の一つだからな。管理人さんの補佐をする大本営付きである以上、長谷部はいっぺん「江戸川乱歩短編集」読んでおくように。たぶん長谷部は「人でなしの恋」ハマると思う。はいこれな。この、黒一色の表紙ってのもまた、書棚で異彩を放つよな。

「これは以前、亀甲が読んでいたような」

ああ、あの子ときどき「初心を思い出したい」って読みにくるんだよ。「芋虫」がお気に入り。長谷部もね、軍記物ばっかり読んでないで、たまにはこういうものも読んでみなさい。

 

さて、明日は休みなので今日はもう少しゆっくりするかな。体調も戻りつつあるし。

ちなみに長谷部の愛読書は、管理人さんの蔵書にある安能務版「春秋戦国志」です。

「…管理人さん、お布団の支度をしておいた方がいいんじゃないかな」

ううーん小夜ちゃんは本当によく気がつくいい子だねえ(めっさ頭をなでなで)

ちょっとフートン出して、その間にこれから何を観るか考えます。

明日はしこたまダラダラする。