仕事してきた。明日あさって仕事に出ると休み。
台風は気がつけば滅びておりましたね。明日は暑くなるとか言ってるし。
誰か。誰か残暑を切るとか祓うとか、そういうことができる子はうちにはいないの。
「大丈夫? 鬼斬る? 」
「兄者、それは若い娘が自分の乳を揉ませるアレだ。兄者は鬼だが、俺は蜘蛛ならまだまだいけると思う」
「にかにか笑う女児なら斬れるよ」
「石とか、腫れ物吹き出物なら」
「俺と本歌は山の婆さんを斬れる」
「ちょっと待とうかお国。その表現は色々と直截で品がないし、あんまりかっこよくないだろう。もうちょっと表現の仕方を考えなさい」
「…ま、マウンテンババア…」
「よーしお国、ちょっとお兄ちゃんと一緒に図書室に行こうね。お前はもっと古今の文学作品に触れて、品格のある表現を学ばないと」
「僕は青銅の燭台」
「僕は家臣の首とか得意だよ。昔を思い出して、36人ぐらい斬ってみせようか? 」
これだけいて、肝心のものを祓ったり斬ったりできる子がいないのはどういうことだ。てゆうかもう、これ全員モノボケに近くないか。
「おいどうした大将。薬研斬るか? 俺は他に大将の前頭葉も斬れるぜ」
それロボトミー。
「あ、あの、ぼく、えっと、虎君は斬れなくって、ええと、」
いいんだよ! 五虎ちゃんおいで! 管理人さんのお膝空いてるよ! 切らなくても五虎ちゃんはちゃんとお仕事ができるいい子だよ!
「大将、俺と五虎退でえらい違いじゃねえか」
当たり前だ。あたり前田の大車輪。
「それ新日ファンにしか通じねえんじゃねえか大将」
悪かったな。だがそれ以前に、あっちでまんばと倶利伽羅とたぬき君がゲラッゲラ笑ってるんですが。
「あの三振りは格闘技大好きだからな。ルチャのDVDとか観てるしな」
ああ、そういえばそうだったね…。
「薬研兄さん、ルチャってなんですか」
「異国の相撲で、力士はみんなお面をつけて戦うんだ」
やめなさい。その、合ってるような違ってるような、ザックリしたビミョーな説明。
さあ、それじゃあ五虎ちゃんは、お兄さんたちがお迎えに来るまで、管理人さんとモルカー観ようか。
「頼もーう! 」
でかい声!
「誰がでかい声だ! 俺だ! 邪魔するぞ! 」
これ、ドン包平。五虎ちゃんいるからもう少し優しく話しなさい。ああ、大丈夫だよ五虎ちゃん。ただのドン包平だよ。
「む、五虎退か。驚かせてすまんな。ところでこの暑さをどうにかしろという話だったが」
え。斬れるのドン包平。
「斬れぬ。だが、日除けぐらいは造れるぞ」
「裏庭の泉の上に、桟橋でも造ろうかとな、以前大典太と話していたんだ。屋根付きで中程まで伸ばせば、この前ロープウェーを作ったのと一緒に、夏場の水遊びにもいいだろう」
すげえ。またやるの。横綱刀と病魔斬りのコラボレーション。
「わあ、大包平さん、すごいです! あ、ありがとうございます! ぼ、ぼく、楽しみに待ってます」
「心配ない!大船に乗ったつもりで俺に任せておけ! 早速明日にでも、どの辺に造るか実地で案を練らなくてはな! 」
いよいようちのドン包平は、なんでも造るお兄さんになりつつありますね。まあいい、細かいことは気にしない。
まずは明日の天気がね、もう今からげっそりしておりますが、仕事は行かないとね。
すでにもうねむみが襲い来ておりますので、もういい加減寝ます。
三連休なんか知るかぼけ。