入院9日目。明日がお話の更新日ですが、ストックが結構な勢いでできております。
霧のいい所まで来たので、今日はこの後、ちょっと一息入れて映画でも観て、明日からまた書き進めていこうと思います。
いよいよあさって装具が来ますが、こいつが来たらリハビリも、足先を少しつけて松葉杖で歩けるようになれば、抜糸終わって経過次第で退院。あとはリハビリに通うのみ。
あ、明日はまたマミーに電話しないとな。装具の代金持ってくるタイミングで汚れ物預けて、小遣い少し置いていってもらわないと。昼間お茶買って飲むから、小遣いがちょっと厳しくなってきてる。
「水ではいかんのか」
「さすがに毎日お水だけでは、楽しみが少ない生活では参ってしまうかと」
「む、そうか。平野の言うことも一理あるな」
「茶は必要だろう」
「お前は黙ってろ」
さて、退院がだいぶ現実的になってきましたが、問題は歩行訓練がわりにどこを歩くかなんだよな。
住宅街はきつい。毎日コンビニ行ってるのも厳しい。かといって散歩コースなんて気の利いたものはないし、どうしたものか。
歩くのはいいけど、何もないと退屈するんだよな。
だからって星海坊主(親父)に毎日のようにあそこへ行きたいどこへ連れて行け、は面倒。
困ったもんだ。
「だからって俺たちに期待するな」
「何かごはんとかあるならともかく。俺たちが動くのは、何かちょうおいしいものがあるときだけだ」
「うーん、行きたいけどさ、秋だってまだ紫外線は強いんだよね。だからって日傘なんかさしてたら、何かあったときに管理人さんの手助けできないし」
いいんだ、無理はするな。うちの加州が、この世で一番かわいい加州清光なんだから。
「散歩? よかったら付き添うぜ」
酒抜いたならな。
「そんなこと、俺ができると思ってるのかよ! シドいわ! 」
「ご主人様、よかったら僕が! ご主人様はこの縄の先を、こうして持っていてくださるだけでいいんだ! なんなら僕の背にこうして横座りに座ってくれれば最高だよね! 」
いや、座っちゃったら歩行訓練にならないから。
「あっ! ごめんよご主人様! 出過ぎた発言だったね! 今すぐにでもこの乗馬鞭で、僕の尻を思い切りぶっ叩いて、お仕置きをしてくれないかい」
いやーいやーいやーそれには及ばんよ!
「よーし大将、飯は食ったな。30分経ったら痛み止め飲んでおけよ。それと寝る前に足の関節ほぐしとけ。なんなら俺が手伝ってやろうか」
いやあ、主治医の手を煩わせるのは申し訳ないよぉ。
「何言ってるんだ、俺と大将の仲じゃねえか。ほれ」
痛い!
「そりゃ皮下の鬱血が凝固してるから、そいつが悪さしてるだけだな。日にちが経って吸収されればなくなるさ。それには、こうしてむくみをほぐして刺激を与えてやらないとな」
だから痛えんだって!
「ははははは堪えろ大将」
野育ち野戦病院出身のお抱え薬剤師兼主治医のいわれなき暴力!
とりあえず負けないようにがんばります。
歩行訓練をどんなルートでやるかは、おいおい考えよう。