雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

残るからには理由があるので若い子には古い映画もたくさん観ていただきたい

仕事中にいきなり神が降りてきて、取り掛かってはいたもののコレジャナイ感がしこりのように残っていた小説の進め方が見えて、これ終わったらちょっと打鍵しておかないと。

あるんですよたまに。仕事中に降りてくることが。些細なことだと忘れるけど、今日みたいな重量級のでかいネタだと忘れられず、腰据えて書いて形にまとめられる体制が整うまでが、実にじれったい。

ここにこぎつければこっちのもんだ。あとは細部を整えるのみ。

 

さっきまで、ちょっとだけ「ローマの休日」吹き替え新バージョン観てましたが、昔の映画はテンポがいい塩梅ですね。メインキャラクターと物語の状況説明が簡潔で早い。そしてうまい。この吹き替え新バージョン、円盤出ないかな。

「あの映画は、男女が互いに自分の気持ちを言葉にはせず、それでもしっかり相手へ伝わっているし、何よりお互いの立場を思いやって振る舞う、その節制は実に風情を感じるね。礼節と含羞を持って接する、趣深い端正な物語だ」

オードリー・ヘップバーンってすごく品があってステキな女性だよね。あんな美人と実際に会ったら、誰だって紳士に変わっちゃうよねえ。主人公は長椅子に寝かせようとしてたけど、僕だったら、長椅子じゃなくて最初からちゃんとお布団で寝てもらうな」

兄や達も高評価の映画です。

だが生憎、今日の私は夕方あたりからずっと、脳内で「砂の器」脳内再生始まっちゃって、ねえこれどうしたらいいの。あの映画まじで呪いみたいなもんで、観てるとセイシンテキがつらいんだけど、たまについ観ちゃうんだよねえ。世間の皆様は、そういう映画ってあるのかしら。

古い映画といえば、あれです。「日本の一番長い日」は旧版がすごいので、観るなら旧版がおすすめです。若い将校がクーデター起こすってアジビラばらまくんだけど、唯一それを拾うのは空襲で親を亡くした浮浪児達で、拾う理由は作中では一切描かれないけど、明らかに「拾って屑屋に売ってごはんを食う金にする」とわかる。たったワンカットでそこまでのことを観客に悟らせる映像のちから。そして何より印象深いのは、一切顔を映さないことで逆説的に強烈な存在感を漂わせる昭和天皇。さすがにこの映画が制作され公開された当時は、まだ健在で在位中だったから、特定の俳優が演じて顔を出すことは憚ったんだろうけど、むしろそれがすごい効果を生み出してます。「そこにいないことによって存在を強固にする」という演出方法に近い。ラストの三船敏郎黒沢進の自害の、磁石でいうたらS極N極みたいな空気もすごいよ!

 

何の話をしていたんだったか。

 

今の映画もね、すごいものいっぱいあるけど、古い映画も捨てたもんじゃない。いまだにタイトルが残ってるのは、やっぱりそれなりの理由があるんですよ。「第三の男」とかもね、いっぺん騙されたと思って観て。そのあとで押井監督が脚本書いて沖浦さんが監督された「人狼」観れば、おお! って思うだろうから。あと、漫画や小説を書いてる方は、昔の映画の冒頭を解析すると、自作のお話の冒頭をどうまとめて見せるか、参考になると思うの。

あとはもう、これです。

ネタが腐ったりしてなければ、あとはもう料理の仕方だけだからね。この気概で行けば大丈夫だと思うの。

私は大体、こう思って書いてます。

さあ今日も一発やっとくか。

 

なんだかなあ。

なんでオールドムービーの名作の話題から入って、気がつくとこうなってるんだろうなあ。

いいんだもう。俺、常に初陣の心構えだから。

「開き直ってないで、さっさとフロリダ決勝の見逃し配信観るぞ」

「俺も伽羅もおやつ用意してあるんだ、早く観よう」

アッハイ。じゃあちょっと支度するから待ってなさい。

ということで、寝る支度します。明日はやっぱり天気悪いみたいですね。仕方ない。おとなしく外に出ずに過ごします。トーハクと刀剣博物館は来週だ。

さて、フートン出すか。