私、雑種犬! 今日も定時まで仕事したの! 疲れてるんだけどどうしても気になるので、このあとフォロワ様主催の「アイの歌声を聞かせて」もくり上映会に参加するの! ラピュタ? あれはもう100回ぐらい観てるので、今日はついったで一斉にバルス! 叫ぶのには参加しなくていいかな。
まあ、でも嫌いじゃない。てゆうかジブリの映画の中では好きな方ですよ。ラピュタ。あとは「紅の豚」。すかした野郎からむさ苦しいおっさんまで、野郎の描写に手を抜いてない。桂文枝師匠が飛行艇の修理屋の親爺の声をあててますが、あのじーさんの、程よく脂っ気が抜けた枯れ具合は味わい深いですね。あとポルコの隠れ家がすげえうまやらしい羨ましい。あんな隠れ家あったら最高すぎる。
「隠れ家かあ。俺、外国の映画見てたらほら、木の上に小屋作るやつ、あれがすげえ楽しそうだなって思ってさ」
ああ、ツリーハウスね。貞ちゃんが建てるなら、どんなのにする?
「そうだな、こう、太い綱でサーッとあっちの枝とかに飛び移ったりしてさ、そういうのかっこいいよな! で、広くてウッドデッキとかあってさ、天気がいい日にはそこでみんなでおやつ食べたりできてさ」
わあステキだね! 下からツリーハウスに上がるのはどうするの。
「そりゃ、木登りだろ」
え。じゃあ管理人さん入れない…。
「管理人さん、木登りできないの? 」
わたしだけじゃないと思うよ。大概、人間の大人はあんまり木登りなんてしないからね。子供の頃にやってても、大人になると習慣がなくなって要領を思い出すのに時間がかかるのよ。
「そっかあ。じゃあ、大包平さんと大典太さんが作ってくれることがあったら、ちゃんと大人が登れるようにはしごとか階段作ってもらうように頼んでみるな! 次郎ちゃんが登っても平気なぐらいしっかりしてるやつ! 」
あああありがとう。でもそこは貞ちゃんの兄さんぐらいの大人を想定してもいいのよ。
「うーん、亀甲兄ちゃん、意外と細いからなあ。絶望先生ぐらいヒョロヒョロだぜ」
そんなに? でも宗三とか肥前君ほどじゃないでしょ。
「まあ、確かにあの2振りほどじゃないけどさ」
「…管理人さん、ところで肥前ですが、あいつ、食べたものは一体どこに行ってるんでしょうね」
長谷部どうした!
「今月の食費もなかなか愉快なことになっておりますよ。帳簿、ご覧になりますか」
しっかりしろ!
「母さん、僕のあの食費、どうしたでせうね。夏碓氷から霧積に抜ける途中で落とした、あの食費ですよ」
壊れたー! 長谷部が壊れたー! ちょ、貞ちゃん、今すぐあっ君と小夜ちゃんと博多ちゃん呼んできて! そんでもって、みっちゃんになんかおいしいもの作ってもらって!
「わかった! 長谷部待ってろ! 」
長谷部落ち着いて。そうだ、管理人さんと一緒に「アイの歌声を聞かせて」観ようぜ。
「いや、俺の今の心境としては、もっと下らないものを見て爆笑してスッキリしたいので、むしろこちらの方が好ましいです」
嘘だろ。
「この、ただ全裸だというだけの全然いやらしくないビミョーな感じがグダグダでちょうどいいです」
ああ、そうなんだ…。疲れたらちゃんと申告するんだよ。
さて、そろそろ上映会の時間が近くなってまいりました。
これから尼損でレンタル配信して、開始に備えようと思います。
さあ、初見の新鮮な悲鳴をお届けしにいくとするか。