仕事に出たら気持ちが悪いほど忙しかったのであった。
仕事から帰ると、きのう修理を頼んだキャリーケースがもう届いていて、頼んだときに店のお兄さんが「タイヤのシャフトの部分のカバーは外れるかもしれないけどいいですか」というので、無理そうだったら外れても構わないと答えてお願いしたんですがね。カバー無事でした。プロすげえ。
この、タイヤの両脇の緑の部分な。車輪の軸受みたいなもんだと思うんですがね。まあついてればかわいいのでいうことないけど、これ温存しようとすると修理は無理って言われたら諦めるしかあるまいよと割り切ってはいたんですよ。でも残ってたので、やっぱりプロすげえな。
キャリーケースが直ったので、これでもういつ高跳びするのも遠征に出るのも無問題。10年選手なので、まあいつかはこうやって直さないといけなかったんですよ。それが今来ただけ。あとは腕時計の修理が上がるのを待つのみ。
「ご主人様、そのカバン、僕が入るスペースはあるよね! ご主人様が旅行に行かれる時には、中に入って随行してお守りするよ! ああ、狭いところに押し込められて、どこに行くのかわからないまま連れ回されるなんて、興奮するよね! 」
や、お前入らないよ? このカバンな、せいぜい2泊か3泊の荷物が限界ぞ。成人男性は入らないからな?
「本体っ、本体ならどうにか! 」
無理だって。てゆうか私は自分の刀剣をカバンに押し込めて狭いところに監禁する趣味はないよ。
「はぁあん! 」
それは残念なのか喜んでいるのか。
「狭いところに押し込められる体験ができないのは残念だけど、ご主人様が僕を思ってくださるのは嬉しい」
そんなお前はこうだ。
「あああん! 僕のデリケートゾーンが! はあはあすごい…」
「何やってんだ」
「ああ同田貫君、今ね、ご主人様がお手ずから、僕のデリケートゾーンに印を」
眼鏡のレンズに指紋つけただけやで。
「まあなんでもいいけどよ、姐御もう寝る支度しとけよな」
アッハイ。
明日あさって仕事すると休みなんですがね。あさっては棚卸しで帰りが遅いし、休みは呼吸器科の診察入ってるのでまた忍法ニセ休みですわ。
「これぞ忍法! 」
うん? 今の誰。
「天井裏から聞こえたな」
「今のは五月雨君だね。僕はほら、犬仲間だから。彼の声はわかるよ」
犬仲間。
「ご主人様にお仕えする犬ってことだよ」
なんだかなあ。大型犬のブリーダーってこんな感じなのかなあ。
「違うだろ」
さあ明日は早いからな、もうまじで寝ないといかん。
薬出してフートン敷いて寝ますわ。