仕事に出たら胸焼けするほど焼いた鶏肉が売れたのであった。あとクリスマスだからトナカイの角つけて仕事せえと言われました。店長が出勤者全員分のシュークリーム買ったとかで配られましたが、サンタが実在するというのなら私にも何か寄越せ。
「っていってるんだけど、そもそも姐さんって何が欲しいんだ? 」
「そんなときには現金一択ばい。誰でも喜ぶ、一番ハズレのない贈り物ったい」
「なんかそれも生臭いなあ」
あらオフタリサンなんのお話?
「管理人さんは、今何か欲しかもんがあっと? 御手杵にいちゃんが、わからんって困っとるばい」
「だいたい基本的に姐さん、自分で買えるもんは自力で買っちまうだろー? サンタにせびるぐらいなら、俺たちで手に入れられないもんかなって。よそさんにせびるくらいなら身内で済ませたい」
えー。いや、それはサンタに任せようよ。
「好奇心で知りたか。教えてくれんね」
あら、そうお? じゃあここだけの話だけどね。
…芦辺拓先生監修の、復刻版「あらしの白ばと」。
「食べ物じゃないのはわかった」
「お値段が張るもんだったら、本丸じゅう回ってカンパ集めんといかんばい」
お値段は、たぶんそれなりにしちゃうかも。プレミアついちゃって手が出ないのよ。
「ちなみにそれは、どんなものなんだ? 」
あのね、西条八十の書いた美少女探偵団の冒険活劇。しかも西条八十作詞のイメージソングの楽譜付き。
「また面妖なもんが出てきたなあ…」
「乱兄が日曜の朝に必ずプリキュア観てるけど、似たようなもんばい。たぶん」
「あー、乱と加州が観てる、あのキラッキラしたアニメかあ。仮面ライダーが始まると、和泉守と後藤と大倶利伽羅とまんばと愛染が集まるよな」
その間にみっちゃんと歌仙さんと堀川がごはん作ってるんだよな。
「人間も、小さい子ぉがいてはるご家庭では、ようそんなんしてはるて聞きましたが、うちも似たようなもんなんやろか」
たまに弟2振りのお昼ごはんとか作ってやると、休日のパパ飯みたいになる奴が、何他人事のように語ってるんだか。
さて、明日仕事が終わったら、私は帰って片付けるもん片付けたらすぐに、らぶフェス壽を観るのだ。タイミングとして明日の夜がギリギリと思われるので。
ただ、休み明けの火曜日に開店時間に合わせて出勤できないかと言われまして、あさってはちゃんと夜早く寝ないとダメな。
私が出ないとチーフが出ると言ってるんですよ。9連勤中の黒髪の乙女が。9連勤なんて死ぬだろう。年末に。
なので5連勤の初手から脳死周回が運命づけられましたが、まあ行くだけ行ってきます。
さて、あと1日仕事するか。