雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

変な思想にはまるぐらいなら芋焼酎のうまさにはまる方が平和

仕事してきた。

そしてこいつは、休憩のときに買ってきた魔界への誘い。

焼き芋焼酎なんて書いてありますが、何だ。焼きーもか。焼きーもで仕込んだのか。

「姐さんどうせなら焼きーも買ってくれよー」

「また酒か姐御」

もしかしてこれって、焼きーもをアテにして呑むと一層うまいとかいうオチですか。どうなんですか。

「落ち着け姐御」

「まあ、焼きーも使って仕込んでるんだろうからな、相性はいいだろ」

うーんしまった。焼きーも買ってくればいがったねー。

「でもまだ赤霧島残ってたよな? 姐さん、ここしばらくあんまり酒呑んでないもんな。おかげで日本号が寂しがっちゃってなー」

何だかねえ。仕事終わるとねむみが激しくて即寝てたからね。

「でも明日も出かけるんだよな姐御」

うん。マミーがうなぎ食べに行きたいって言って、昼に出かけるんだよ。だからそれまでに接骨院行っておかないと。

 

仕事から帰ってニュース見てたら、埼玉で立てこもり事件だとかで、見ているうちに解決したんですがね。

何だかなあ。

昼間にまずアパート火事→病院で建物の外から中へ発砲→郵便局に行って立てこもり、という流れだったようで、初手の火事、火元の部屋の住人が立てこもってた爺さんだそうで、ねえこれ80代って年齢といい、変な活動家崩れというか思想色が強いやつだったら厄介じゃないの。「我今ここにこの檄をば世間へ投じ改革への一矢となさんとす」とか言い出したらめんどくせえ。思想はめんどくせえんだ。誰の腹も膨れないし、それでいて付き合わされる側の体力精神力はゴリゴリ削られるから厄介。当人の体力も削れてるんだろうけど、何より厄介なのが、当事者は変な高揚感でテカテカしてるから、疲れてるとかそういうのが全くわからない。

昔、宗教は麻薬だって言った人間がいたけどその通りよな。誰だっけ。ゲーテだっけ?

でも似てるよな。やってる当人は、とぶくすりの効果が続いてるうちは疲労とかを一切感じなくて、効果が切れると蓄積した疲労がドカンと来る。思想だったら、どっぷり浸かってるうちは仲間とワーワー言ってるから盛り上がるけど、限界を悟ったりふと醒めちゃったりすると、仕事も交友関係も何もかも全部放り出してたツケがやってきて、社会的に詰んでいる自分の状況に気がつく。

「姐さん、君何かげんなりしてるんだろうが、妙に具体的だな」

そうか? 単に野原でお日様の下、輪になって座ってメッセージソングとか合唱する胡散臭い同調圧力が嫌いなだけなんだぜ。

「さすが、俺は俺の旗のもとで自由に生きるとか平然と言ってのけるだけのことはあるな」

いいだろ。キャプテン・ハーロックはロマンじゃねえか。

「それはわかる」

ちょっと前にな、ついったでインタビュー記事のリンクがついたツイートが流れてきたことがあってな。インタビュー受けたのが、本格的になっちゃった方の中○派の、初期から活動してる爺さんで、とにかくもう頑な。「俺たちはちゃんと活動してる」の一点張りで、インタビュアーが「でも今の若者たちには、あなた方の掲げる思想も理念も視野に入ってないよ。若い子たちはあなた方の存在すら知らないよ」と指摘しても聞きゃしねえ。インナーサークルの中だけが世界になっちまってるあの不気味さが、私にはとにかく気色悪かった。世界はこんなに広いのに、自分の部屋の中だけで完結できる鈍覚はもう、言葉が通じる予感がまるで得られないよな。

知ってるか鶴丸、世界が狭いと空気が腐るのも早いぜ。

「空気が腐るって」

「それ、確かベドウィンが居住地を移動するときに言うことじゃなかったっけ」

あらチョーさん、お詳しい。

ベドウィンによれば、移動を繰り返すのは『定住するとその場の空気が腐るから』だそうだよ」

らしいね。でもなんかわかる。長いこと同じ場所に居座ると、その場所によっちゃ空気は腐るよ。ベドウィンは空気が腐るとどうなるって訊かれて「息ができなくなる」って答えるそうだし。

まあ、本丸は君らのおかげで腐敗とは無縁だがな。ほら、何せ君ら神だから。

「俺も見た目からして、こんな白一色の清らかな感じだからな」

ふーんそうなんだ。

「君も変に気負ってないからストレスとかみんなたまりようがないよね。俺たちも好き勝手させてもらってるし」

うん。戦闘するなら、そこ以外の日常でいかにストレス発散して寛げるかが大事。

なので私はこれからも、出陣の采配以外は下宿屋の管理人さんとしてやっていくんでよろしくな。

 

さて、明日はやっぱり早く起きないとまずそうなので、今日も程々で寝るか。

「しかし君、戦以外は大概何でもありだよな。夏場なんて背中にびっちりセミの抜け殻くっつけて、見えないからどうでもいいって、あとで昼寝ができないって難儀してただろ」

アレはいまつるちゃんと包丁が拾ってきたんだよ。短刀の自由な発想によるアートよアート。

「すげえな君、審神者7年もやってるとたくましくなっちまうんだろうな」

もっとたくましくならないとな。このぐらいに。

がんばるぞ。

と言うことで、がんばりついでにフートン出してしまうか。