仕事してきた。きのう今日遅い時間だったのに、明日は早い時間に出勤なの解せぬ。
私の慶應甲府は8周でおしまい。仕事の合間に、配布のサイコロはほぼ全部回したのでよしとしよう。
さて明日は接骨院寄ってから、夜はまず洗濯して、お茶でも淹れてゆっくりするかな。
今ねえ、どうでしょうのデレクターがどうでしょうハウスでキャンプしてるだけの、ゆるーい動画観てまして、いいよなあ。私も半月ぐらいこういうところで何もしないで過ごしたいところですよ。だが毎度食事を自分で作るとなると、ちょっと面倒だな。
それなら湯治がいいな。素泊まりで、飯は近場のおいしいところで食べて済ませて、あとは風呂入って休憩して、ダラダラ過ごしていたいんですよ。この前みたいに本を持ち込むのも悪くない。
「君、この前の湯治では京極夏彦の『鵼の碑』を持ち込んだのだったね。今度は何を持っていくのかな」
歌仙さんは何を持っていくんすか。
「そうだね、僕は先月の慰安旅行では万葉集と『豆腐百珍』に『鬼平犯科帳の料理』を持って行ったよ。万葉集は歌を基礎から振り返りたくて、あとの2冊は献立の参考にしたくてね」
え、なんかすごい研究熱心で偉いんですが。
「褒めても何も出ないよ? 」
いやーいやーいやー。私ならそうだな、今の気分なら「百年の孤独」「薔薇の名前」「身体のリアル」辺りを持ち込むかな。で、風呂入って休憩中とか、夕飯どきの晩酌とか、ゆっくりできるときにゆっくりと読む。
「また重量級のものばかりだね」
うん。何もしないために行っている場所でもなければ、腰据えて読めないだろ。
この前は鵼の他には「陰陽師」文庫2冊だったから、まああの日数で読むには丁度よかったのかもしれない。重量級の長編に短編集2冊。
他の面子はどんなもの持ち込むんだろう。
「俺らはこの前の旅行では、電車の乗り換えついででジャンプ買って回し読みしてたぜ。大倶利伽羅がマガジン、お国がサンデー、俺がチャンピオン買って、和泉守がジャンプだ」
だから修学旅行ぐらいはっちゃけそうな面々がおとなしかったのか。
「俺は『イスラム飲酒紀行』と『アヘン王国潜入記』だったな。回教圏で酒を飲みたくて探すだけでもう面白い予感しかないが、探すと見つかっちまうってのが驚きだったぜ」
すごいよな、あの本。また出てくるのがさあ、飲み屋だけでなくて、その辺の空き地で地元のニイちゃんらが集まって酒食らってるところに混ぜてもらうとか、体当たりにも程がある。
「あの、あるじさま」
あらいらっしゃい! ようこそ管理人さんのお部屋へ!
「皆様が楽しそうにお話しされているお声が聞こえたもので、つい来てしまいました。わたくし、旅のお供なら、すてきなお話の乗っている本が読みたいです」
そっかー! 京極ちゃんなら、どんなお話の本がいいかな。長野まゆみの初期作品とかどうだろう。「天体議会」とかいいと思うよ。
「まあ、このお部屋にはご本がたくさんありますのね」
図書室も兼ねてるからね。好きな本を読んで、続きが気になるなら部屋に持って帰って、読み終わったら棚に戻してくれれば大丈夫だからね。
うーん、京極ちゃんが来たとなると、なんかもうちょっとロマンチックなお話の本も増やしてあげたほうがいいのか?
「そうだね、書架のタイトルをもう少し偏りのないようにしていくのはいいことだと思うよ」
遠回しにダメ出しいただきました。
本棚は長期計画でいくとして、まず明日の仕事ですよ。
いいかげん寝ておかないとまずい時間だな。今日はもうフートン出してしまおう。
明日はしばらくぶりに早い出勤だからな、気をつけなくてはな。