どうも、仕事の帰りに不揃いどら焼きパックとか買ってしまう方の楊 星龍です。
明日も仕事です。ということは、上海決勝はリアタイ無理。帰ってから見逃し配信に頼ることにします。
月曜はもう一件面接。こっちはどう転ぶのか。
ここのところ、職場の女子力カンストしてる人から「パラパラアニメを作れないか」と訊かれましてね。
なんでも彼ピッピの息子さんが難病だとかで、その病気について広く知ってもらいたくて作りたいと言っているのだとか、まあそんな話だったんですがね。
どうも話を聞いていると、素人の思いつきで安易に考えてる節があって、めっさ頭痛くなった……。
志は悪くないとは思う。ただ、実際にアニメを作るというのがどれほど大変なのか、全く理解していない、無邪気すぎる発想がね。
どういうかたちで、何分間のものを作るのか。せめて企画書とコンテぐらいは切ろうぜ。
女子力さんは鉄拳のパラパラアニメみたいなのを想像してるようだけど、いやアレ、すげえ綿密にコンテ切ったうえでの産物だからね明らかに。
なんかピンときてないようだったので、押井監督の「イノセンス」製作中の実話を教えておきました。
アレです。アレ。ボートハウスで現場検証したあと「おロクのパーツが足りねえ」と鑑識班のおやっさんが来るカット。あの、イシカワのおっちゃんとトグサくんが廊下を歩いて、おやっさんの後ろに見えるドアから外に出る、あの動き。あのワンカットは全身がフレームに入るから動画を起こすのがすんざまじく過酷で、原画を描いたスタッフさんは、このワンカットの動画にOKが出たところで力尽き、過労で入院されたそうです。ワンカット何秒の動画でも、業界でもトップクラスのスタジオの、さらにその中でも飛び抜けた腕の職人さんばかりが集まる押井組のスタッフさんでさえそうなんだから、軽い思いつき程度でスナック感覚にやる素人なんて、まるでお話にならないですよ。
あと、コンセプトが全く固まっていないので、ストーリーをつけて見せたいのか、お役所のPR映像みたいに箇条書き風に見せたいのかも不明だし、どの程度のデフォルメを効かせるのかも不明。その辺も重要なんだけどね。
押井監督がジブリ映画について語っている対談本を読んでいたら、そんな話をされているくだりがありました。
ジブリが暇な時期に、スタッフさんが「デビルマン」OVAの原画を手伝ったところ、制作サイドが「ジブリのアニメーターさんならすげえハイクオリティな仕事してくれるよね」と、お任せで細かい注文を出さなかったらしく、いざ出来上がったものを見たら、想定をはるかに超えるとんでもなくえろいものに仕上がってしまった、ということがあったそうです。
細かい依頼だいじ。
こと、ものを作るにあたっては、どんな雰囲気で、どの程度精巧なものを、どれだけ作りたいのか。誰にもわかるように具体的に頼まなくては。
まあ、アニメに限らず、およそ人にものを頼むのであれば、些細なことでもコレをおろそかにすると、ろくな結果にならない。
どうなることやら。
あ。そうだ。もういっそ、ボブネミミッミにすればいいんじゃないか?
ヘルシェイク矢野のスケブ漫画。アレでいいんじゃないか? ちゃんとコンテ切ってあれば、たいがいのもんはアレで成立すると思う。
ヘルをシェイクするおとこ。ヘルシェイク矢野。
さて、どら焼きがどの程度のものか。見せてもらおうか、不揃いどら焼きの実力とやらを。(変なお面)(赤い服)
もう少ししたら寝てしまおう。