雑種犬肉球日記

雑種犬が書いたブログ。

どうしてもバクチを打つならその前に自分の身の丈を測っておくといいと思うよ

仕事に出たら、元々残業が15分あったところに、人数足りてなくてアブナイなのと部署チーフが異動したてで状況を掌握しきれてないのとで、更に15分残ってきたのであった。

そりゃ疲れもするわ。

「おおかわいそうに。月末の長谷部のような顔色になっておるぞ管理人さん。こっちでじじいと茶でも飲まんか」

おじいさんもう深夜ですよ。

「あなや。まさかじじいだから早く寝るのだとでも? 俺はこの通り、肉体年齢は20代だぞ。元気もりもりぞ」

若ぶるなあ。だが若者はな、ルマンドとか買わないのよ。

「ではどんな菓子を買うと若者なのだ」

そうだな、ピエール・エルメのイスパハンとかキルフェボンの季節のフルーツタルトとか。

「そういうのは燭台切に頼むがよかろう。俺は和菓子党だ」

わかったから。いいからもう若者ぶらないで寝なさいって。

 

そういえば、ついに大谷君の一件の詳細が判明したようですね。

所詮俗人には天才の脳内がどうなっているのかなんて推測すらできない - 雑種犬肉球日記 

ここでイロイロ推測してましたが、大まかなところはそう外れてなかったのが、もうげっそり。

この当時、自分の銀行口座の動きを把握してないのはおかしいだの、だから片棒担いでたんだろうだのとしたり顔でほざいていた連中もいましたが、逆張りもいいところでしたね。

このときにも言ったけど、彼の人生のテーマが金ではない以上、自分の銀行口座なんて大きな買い物が必要になったとかでもない限り見ないでしょう。あんなに金に淡白な人間もそういないぞ。

「博多と桑名さんくらいかけ離れてるよね」

待て鯰尾、お前の弟は派手に使うことが必要な局面ではとことんまでやるぞ。博多ちゃんは、派手に使うときのために日常ではセーブしてるの。

「管理人しゃんはわかっとうね。俺は必要な出費は出し惜しみせん刀ばい。本当に必要やったらじゃぶじゃぶつぎ込むったい」

潔い! 漢気溢れるのにカワイイ!

あと桑名君は、あれは大半のことには興味がないだけで、農事となるとタガが外れるよ。ファッションはどうでもいいけど農具と肥料と苗には金を惜しまないからね。

 

話がそれた。

 

まあ、結局捜査が進んで見えてきたのは、ギャンブルであれ酒であれ、依存したまま放置してると、人生が完膚なきまでに破壊されるということですね。仕事はなくなり社会的信用は失い、家族や友人も離れて二度と戻らない。それでもどうにか立て直せるかどうかは完全に運次第でしょう。

昔、ちょっとだけ福祉施設でバイトしたことがあって、そこは平日の昼間にアルコール依存の自主治療協会のミーティングに部屋貸してたんだけど、土日祝日でなく平日の昼前とかにミーティングしても結構集まるの。参加者が。みんなアルバイトやパートで食い稼ぎしかできなくなっちゃってるから、ミーティングがそんな日時でも都合がついてしまうんだよな。本当なら、それでも正社員として雇われている人がそれなりの数いてもいいだろうけど、まあ雇う側からすれば、酒やバクチで自分の人生を壊してる人間を、責任あるポストにつくことも視野に入る待遇で雇いたいかとなると、疑問符がついちまうわけで、だからこそ、ああいう場に集まってこられるのは運をどうにか拾って、更に相当がんばって社会生活を立て直している人間ばかりなんでしょう。

そういう人を数人ですが見てるので、世間で彼らがどう見られがちなのかは察するところがある。だから「脳がそうなっちまう」と支援団体の人が言うのもわからなくはないし、追い込まれたときの心理も、状況や対象は違えど、人間誰しも追い込まれたことの一度や二度はあるんだから気持ちはわからなくもないけどね。真面目に暮らしてたって、あるだろう。ほら。トイレが遠いところにしかないのに腹が痛くなったとか。あれだって洒落にならない苦痛と焦りを感じるだろう。漏らしたら社会人として大人として相当恥ずかしいし。

そっちに行ってしまうのは、自分の中に裏切れない何かがあるとか、そっちに行くのは死ぬより恥ずかしいと思うとか、そういうものがあるかどうかなんだろうな。それこそ自分の心の中で、うっかり易きに流れそうになると引きとどめる何か。腕つかんで引きずり戻して、それでも行こうとするならロメロスペシャルで完膚なきまでに折る。そういうもの。

なかったから件の通訳氏はこういう結果になってるので、今となってはの話でしかないけどね。

 

「そういえば管理人さんは、あれだけ酒を呑んでいて、依存することもないがどういうことなんだろうな」

「管理人さんは、酒の他にも発散するものがいくつもあるからな。酒以外なんの楽しみもないという事態にはならないだろう」

「管理人さんは若い頃、お寿司屋さんでアルバイトをされていて、そこの常連さんは皆さん、きれいにお酒を呑みきれいにギャンブルを楽しむ方ばかりだったそうです。そういう大人に囲まれていたので、遊び方やお酒の呑み方も、そうしたものなのだと身についているのだとおっしゃっていました」

「なるほどな。酒もバクチも嗜む程度で収める、という見本が大勢いたということか」

「それに、管理人さんがそのお話をしてくださったときにおっしゃっていたのが、花粉症でお医者様からいただくお薬は、どうやらお酒と相性が悪いようで、お酒は召し上がらないようにと副作用の欄に書かれていたので、年に数ヶ月はお酒を呑めない期間がある、いやでも辞めざるを得ない期間がある以上、お酒に依存は無理だと」

「よくできているなあ」

「感心している場合か。ふん、なるほどな、仮にタバコを吸おうと思ったところで、管理人さんは気管支が弱いからそうもいかないか。そもそもそれが原因で医者通いだろう。いつだったか、危険な薬物の知識が思いの外あるから、まさか体験済みかと心配で訊ねたら腹を抱えて笑われてな、知識としては知っているが、あんなもんなくても読書やゲームや映画があればシラフでぶっ飛べると」

「そういえば、この前管理人さんは、昼間の日が高いうちから風呂に入ると快感が半端ないとか言っていたな。あれもその流れか」

「管理人さんは、思考と想像の能力を日々磨いていれば、そうした日常的なものでお釣りがくるほど楽しめるとおっしゃっていました。物理的な刺激ばかり追っていてもいずれ限界がくるし、リスクが際限なく高まるだけでいいことがないし何より疲れると」

「いい話かと思って聞いていれば、最後はなんだ! 怠け癖か! 」

「管理人さんは病弱だ、大目に見てやれ大包平

お、どうしたドン包平恋の季節か? 大きな声で異性にアピールか?

「呼吸するようにくだらん冗談はよせ! 」

「管理人さんは、どうしてギャンブルをされないのですか」

ん? しないよ? だって私ゃ、自分の身の丈知ってるし。私の身の丈、500円だから。

「なんだそれは」

いくらまでなら「貸してくれ」って言われて、帰ってこなくても構わんなと思えてさっと貸せるか、上限の金額がそいつの身の丈。私の場合は500円。絶望先生が言ってたんだよ。そうやって身の丈が測れるって。前に兄貴分が財布落としたときに2000円貸したけど、あれはまあ兄貴分だし、状況がちょっとイレギュラーだったしな。生き延びるための資金で、あれなかったら兄貴はダンボールをマイハウスと呼ばないといけなくなっていただろう。

身の丈が500円の人間ができるバクチなんて、今晩のおかずが肉か魚かとか、そんな程度でしょう。バクチは外れても楽しいと思えるところでやめとくのが上手な付き合い方。それで稼ごうとか思うようになったらもうすでに終わってる。楽しく遊ぶためにやってたものが、爆弾抱えてプルプルしてるだけの苦行に変わるからな。自分の仕事で稼ぐ金がいくらで、バクチにいくら使ってるのか、対比がおかしなことになってたらもう、それは身の丈に合ってないってことなのでやめる一択。

酒やバクチ以外にも、おっぱいとか、追い求めるものがあるなら浅い付き合いにしておくといいと思うよ。

「なんでおっぱいなんだ? 」

わかりやすいかと思って。あと、うちは男の子ばっかりなので。こんのすけすら男の子だもんな。青江の右目の彼女くらいでしょ、うちにいる女の子。

「まったく、管理人さんはいい話をしているなと聞いていればこうだ」

「そう言ってやるな大包平。最初から最後まで真面目なだけでは、聞いている方が疲れてしまうだろう」

「お前が適当なだけだ」

 

ということで、気がついたらすげえ膨満感みなぎる文字数になっていたのでもうやめる。

明日は休みなので、接骨院行って昼頃に旧iMacのリサイクル回収が来たら引き渡して、ベランダ掃除して過ごす、予定。

ああ、針箱の整理もしておかないとな。

また休まない休みになりそうですが、とりあえず家でダラダラします。