仕事して接骨院行ってきた。土曜に帰ってから夕方、職場から電話が来て、向こう3日一人休みになるから、月曜、つまり今日残業できるかというので、6時半までならと答えていたのが、きっちり6時半まで残業だった。暇だったらそう住み、最悪忙しくてしゃーない、カーテンのシャーを見に行くぐらいシャーなかったら7時まで、と言っていたのだが。
昼の休憩中についった開けると「75歳女性、不正に戸籍を取得し非実在の48歳の妹になりすまそうとする」という、どこからどう突っ込んだものか頭が痛いニュースが出てきましたが、うん、わからん。
そんなに若く見られたいもんなのか。わからん。
若く見えたとしても、些細な身ごなしや言動で馬鹿だと思われる方が精神的にきついと思うんだが。
「お前たちどう思う」
「管理人さんらしいご意見かと」
「若く見える云々は、正直俺たちにはよくわからんなあ」
「まあな、俺たちいうて顕現するとこの姿のままだからな」
「僕ら短刀も、この子供の姿のままですしね」
「だが、まあ俺はわからなくはないかとも感じる」
「ほう。大包平はすごいな」
「お前バカにしてるだろ。あとでじっくり問い詰めてやる。が、まあいい、今は管理人さんの話だ。いいか鶯丸、お前が誰かに招かれてお座敷遊びなどしているとしよう」
「お前の口からお座敷遊びなんて語彙が出ると面白いな」
「いいから! で、まあそういう席だからな、芸妓舞妓の一人二人もいることだろう。そんなときにだ、その見た目は愛らしい娘たちが、揃っておつむの中身がお粗末だったらどうだ。興が削がれること甚だしいだろう」
「薬研兄さんだったら『ブラック・ジャック』全巻読破してから来いと言うでしょうね」
「歌仙だったらうっすらイライラしながら『万葉集』から教え始めそうだな」
「そういうことだ。中身が伴わない若さなど、虚しいばかりだろうに」
またこのトリオで話し込んでる。何の話してるん。
「おお、管理人さん、そのオレンジナンを茶請けに分けてくれるか」
「たかるな! あと管理人さんは歩き食いするな、お国と倶利伽羅のことをとやかく言えないぞ! 」
いやだって、あったかいうちに食べたい。
「さっき管理人さんがツイッターで見たニュースについて話をしておりました。大包平様が、ただ見た目や年齢の数字ばかり取り繕ったところで意味はあるまい、とおっしゃっていたところです」
あれもさあ、意味ないよな。戸籍いじってカウントごまかしたところで、自分の肉体は年老いてるんだし、化粧でごまかしたところで、風呂入って顔洗っちまえば現実は変わらないんだから。ああいう人間はね、そうやって小手先のごまかしを重ねたところで満足できないんだよ。だって一番変えたい自分の現実は変えられないんだからさ。
このニュースでは戸籍の偽造だかでおばはんはとっ捕まったけど、平然として不気味の谷を渡ろうとするタイプだろうと思うよ。金さえあれば全身整形繰り返すタイプ。しかも一緒に捕まった旦那ってのがまた「理解のある彼君」がそのまま爺さんになったような供述してるのが、夫婦揃って痛い。頭の中身が。
「管理人さん、実はこういう人間は嫌いなのではないか」
うん。ドン包平なんでわかるん。
「管理人さんとは真逆というか水と油というか、そんな感じだろう」
うん。苦手だし嫌い。一人で飯屋にも入れなくて、何をするにも他人におんぶにだっこで、しゃべらせるとがっかりするほどバカなんだもの。話の内容にバックボーンを感じさせない、知性とか思考の痕跡とか、そういうものの存在を予感させる部分がないの。
「管理人さんは『ヘルシング』が好きだったな」
そうだよ。うぐやんも一緒にアニメ版観たでしょ。
「あの物語で、主人公は『年を重ねるから人間は美しい』と言っていたが、俺たちから見ても人の子は、赤子が成長し、大人になり年老いて行くからこそ美しいものだ」
「そうだな、こいつのいう通りだ。だからこそ、俺たちは人間に頼られるとついつい顕現して、こうして戦の手伝いなどしてしまうわけだ」
その節は誠にありがたく!
「だけど、僕らも呼ばれて顕現した先のここで、人の体の生活を楽しんでますし、満喫してますよね」
「そうだな、平野の言う通りだ。人の体で飲む茶はうまいぞ」
楽しんでくれてるようでよかったよ。あとうぐやんは、私のオレンジナン食い過ぎ。
「この柑橘の香りと優しい甘さが、一層茶をうまくする」
ほんともう、お前自由な!
さて、明日仕事に出ると水曜は休みだ。
何をしたものか。と思ったけど、先週忙しかったからなあ。
もう何もしたくないような気もする。接骨院だけ行って、あとはダラダラするかな。
そうだ、扇風機掃除してからしまうか。
今日も早めに寝てしまうかな。